ヴァイオリン・ソナタ。それは小品ではありません。「タイスの瞑想曲」とか「愛の挨拶」とかは小品です。文字通り、小さな作品で3分から5分くらいで完結します。こうした曲の特徴は、ヴァイオリニストが主役で目立つように書かれているということ。ピアニストはあくまでサブ ...
カテゴリ: ヴァイオリンのこと
ベートーヴェンの『ヴァイオリン・ソナタ第5番 春』を演奏するうえでの注意点(練習メモ)
まったく歯が立たないベートーヴェンの『ヴァイオリン・ソナタ第5番 春』。曲が長く、地味な箇所が多く、ピアニストと一緒に音を出してみないと曲として成り立たないので、1人で練習していると「なんじゃこりゃ」なところがかなりあるとんでもない曲でした。聴いている方は ...
シャコンヌは踊りのための音楽なのに踊りのための音楽らしく演奏できない件について
ヴァイオリンで「シャコンヌ」といったらバッハのアレが一番有名ですが、その他にもヴィターリの「シャコンヌ」など、いろんなシャコンヌがあります。他にも管弦楽曲ですがパーセルも「シャコンヌ」を書いていますし、ブラームスも『交響曲第4番』では終楽章にパッサカリア( ...
ヴァイオリンはテクニックが上手ければいいのか?
フィギュアスケートなど、スポーツの世界では進歩が著しいです。私が子供だったころは、「トリプルアクセルができればすごい」みたいな風潮でしたが、21世紀になると時代は3回転から4回転になりました。まず男子で4回転に成功した選手が現れ、そのあと女子も4回転に挑むよう ...
「練習は根性、試合は勇気」はヴァイオリンにも当てはまるお話だった
「練習は根性、試合は勇気」はボクシングの世界チャンピオンだった輪島功一さんの言葉です。練習は辛いもの。だから根性が必要です。さもなければ実力は培われません。さらに、その実力を発揮するには、試合に出るという勇気が必要だということです。もしかしたら、勝利を収 ...
自分が演奏する立場になって初めて真剣に音楽を聴くようになる話
世の中には音楽作品は無数に溢れています。モーツァルトだけで600曲ほどあります。その中でも有名どころ、たとえば「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を知っていると思っていても、人にその曲をわかりやすく解説できるほど熟知しているかというと必ずしもそうではありませ ...
ヴァイオリン演奏の動画を見ながら練習する方法
自分では弾けているつもりでも、実は全然弾けていないということがあります。これが非常に時間の無駄になってしまいます。弾けているつもりなので、これでOKと思い込んで間違った方向に上手くなってしまう。それでレッスンのときに先生から違うじゃないかと指摘されて、えっ ...
なんだかやけに人間的な正直者ヴァイオリニスト
科学者とか文学者とか経済学者とかピアニストとか金メダリストとかヴァイオリニストとかは、その専門分野に秀でているからそういう呼ばれ方をしているのであって、他の分野に秀でていることとか、聖人君子であることは、要件でもなんでもありません。だからこそマッドサイエ ...
2人の先生に同時並行で教えを受けることのややこしさ
ヴァイオリンを学ぶうえで必須になるのが、指導者との巡り合いです。というか独学で上達するという手段はありえない楽器ですから指導者なしでの練習という道はありません。というわけでどこかの先生に教わるわけですが、人によっては〇〇の分野をA先生、△△の分野をB先生、 ...
パガニーニを弾くときはイタリアの青空を思わせるような音色でなければならない?
名ヴァイオリニストにして、卓越した指導者でもあった江藤俊哉さんは、かつて弟子に「パガニーニを弾くときはイタリアの青空を思わせるような音色でなければならない」と語っていたようです。たしかに「カンタービレ」のような甘いメロディの作品は、まさにそういう雰囲気を ...