人生はたった一度しかないので、なるべく多くのことを実現したいと思うのが人情というもの。しかし時間は限られていますし、能力的にも立場的にもやれることは限りがあります。つまりあれもこれも、は不可能だということです。父親になると、どうしても子どもの世話で時間を ...
カテゴリ: 書評
読み進めることは簡単でも、読み深めることは難しい
読み進めることが容易くても、じつは読み深めることは難しい。そんな小説が世の中にあります。具体的にどんな作品だ、と問われると、「人によってその作品は違う」となります。作家と波長が合う合わないで読みやすさ・読みにくさは人それぞれですから。私にとって読みやすく ...
感想:『崖っぷちの老舗バレエ団に密着取材したらヤバかった』
谷桃子バレエ団はYouTubeチャンネルを開設しています。・・・いや、今どきYouTubeを広報活動に役立てているのは当たり前ですよね。しかしこのYouTubeチャンネル、かなりヤバめな内容なのです。どんな内容なのかというと、「お金がない」「週5でバイトをしないと生活が成り立 ...
結局『源氏物語』とは何なのか
『源氏物語』の結末までたどり着いたものの、今ひとつ釈然としません。なにしろストーリーとしてきれいに終わっているわけでもなくカタルシスが得られるわけでもないからです。主人公光源氏は「雲隠」の帖でいなくなり(前の帖で出家することがほのめかされている)、その後 ...
『源氏物語』の宇治十帖に登場する浮舟の芯の強さについて
『源氏物語』は光源氏の死後もなお物語は続きます。長大な作品の最後を彩るヒロインは浮舟。彼女は薫と匂宮という二人の貴公子から愛されて板挟みになり、しまいには悩みの末に宇治川へ入水するものの、僧に助けられて出家する悲劇的な運命を歩みます。といっても入水すると ...
『源氏物語』終盤に登場する浮舟の存在感について
『源氏物語』の終盤「宇治十帖」に差し掛かると浮舟という人が登場します。この人は父の顔をしらず、また実の父に子として認知されなかったという出生からの悲運が、このヒロインをさらに可憐に愛おしいものに感じさせます。そしてなんと育ての親の常陸の守にも疎んじられる ...
『絢爛たるグランドセーヌ』第29巻からの考察。折れない心を持つことの大切さ
Cuvie先生のバレエ漫画『絢爛たるグランドセーヌ』第29巻。新型コロナウイルス感染症をめぐる規制が徐々に解除されつつあるころ・・・言い換えるとロシアがウクライナを侵攻し始めたころの奏たちの活躍が描かれています。ある時奏はリン・シーモア・アワードでふたたび「ケレ ...
『源氏物語』の「雲隠」。本当に何も書かれていない!
淡々と『源氏物語』を読み進めていると、ついに「雲隠」にたどり着きました。すこし前の場面でとうとう紫の上が他界し、光源氏は人柄がかなり変わってしまいました。前はあれほど社交的だったのに、今では紫の上との思い出がたくさん詰まった二条の院に引きこもるようになり ...
まずはとりあえずやってみる。それが大事
作家の(といってもご本人はほぼ引退宣言なさっているようですが)森博嗣さん。『夢の叶え方を知っていますか』という本において、大事なことは、必ず実現できる範囲で、しかも安全率を見積もって予定を組むことである、と述べています。最初はハードルを下げておくのがいい ...
末摘花の使用人たちが人間くさい件について
源氏物語には様々な女性たちが登場します。葵の上とか桐壺とか紫の上とか花散里とか明石の君とか、とにかく盛りだくさんです。そしてたいていは光源氏によって(現代の価値観で言うなら)不同意性交を迫られるわけです。女性キャラの中で、ちょっと陰が薄いのが末摘花(すえ ...









