大学進学にあわせて、上京した。

それはいいが友だちゼロなので「東京ならこれが当たり前」を
誰にも教えてもらえず無駄に苦労した。

当時住んでいた神楽坂から初めて渋谷に行こうとしたときだ。

ルートは神楽坂駅で東西線に乗る~九段下駅で半蔵門線に乗り換え~渋谷
が手っ取り早い。

そもそも電車がJRだけでも複数ありさらに私鉄地下鉄路面電車バス、、、と
あるだけでも意味不明だった。

そのぼっちには地下鉄の乗り換えをするという意味がわからず
神楽坂駅~九段下駅で出場~九段下~渋谷までの切符を購入~渋谷
(帰りはその逆)
と、本来なら1枚の切符で済むのに2枚の切符を買っていた。
なぜ同じ町の中の移動なのに320円もかかるのか!! 理不尽な東京め!!
ぼっちは東京を呪った。仕送りが地下鉄に吸い込まれていく・・・!!

憤ったことは鮮明に覚えているのだが、反面渋谷で何をしたのかは何も思い出せない。
たぶんセンター街のあたりをウロウロしたのだろう。


ところで、ぼっちが乗り換えの方法を知るのは季節が夏になってからだった。