世の中には知らないことがたくさんあります。学んで初めて「そうだったのか!」と驚くことが毎日のようにあります。私は今日生まれて初めて、ねこにも血液型があるということを知りました。よく考えてみればあっても不思議ではありません。でもそんなこと考えたこともありませんでした。

ねこの血液型で圧倒的に多いのはA型で80~90%を占めています。B型が10~20%で、AB型がごくまれにあるという程度だとか。O型は存在しません。人間の性格占いではA型がどうのこうの、という非科学的な説明がなされることがありますが、ねこはA型だからといって特定の傾向があるわけではなく、ねこはいつもねこねこにゃー。

そもそもなぜねこの血液型を調べる必要があるのでしょう。

人間の場合、血液型を聞かれることがあります。「何型ですか?」と聞かれて「A型です」と答ると「やっぱりA型っぽいですね」などと言われたりします。いや、何をもってA型っぽいと言っているのかよく分かりません。そもそも初対面の人間を数分見ただけで血液型が分かるのであれば、その人は占い師になったほうがいいと思います。サラリーマンより儲かるかもしれません。知らんけど。

しかし、ねこの場合は血液型占いなどしている場合ではありません。輸血が必要になったときには、血液型が非常に重要になります。ねこにも当然、病気や事故があります。大量に出血してしまった場合には輸血が必要になることがあります。そのときに「このねこはA型だから、この血液を使いましょう」という話になるわけです。

そう考えると、ねこの血液型というのは、人間の「私はA型だから几帳面です」という話とはまったく違う、かなり実用的な情報です。そして面白いのが、ねこの世界ではA型が圧倒的多数であるということです。

これも今日初めて知りました。

今まで私は、ねこを見ても「このねこは何型だろう」などと考えたことがありません。茶トラを見ても「A型っぽい」とは思わないし、三毛猫を見ても「B型かもしれない」とは思いません。ちゅ~るをあげて遊びたいにゃーと思います。そもそも、ねこを見て血液型を推測すること自体に何の意味があるのでしょう。

寝ているねこを見て、「この丸まり方はA型ですね」などと言ったところで、ねこからすれば完全にどうでもいい話です。

「にゃー」

で終わりです。むしろ人間は、何でも分類したがる生き物なのかもしれません。血液型、星座、性格、年齢、職業、学歴、出身地。人間は「あなたは何者ですか」という問いに答えを出したくなる傾向があります。一方、ねこはそんなことを一切気にしません。そらそうよ。

A型だろうがB型だろうが、今日眠ければ寝る。腹が減れば飯を要求する。撫でてほしければ近寄ってくるし、撫でてほしくなければ逃げる。実に明快です。

考えてみれば、血液型というものは本人の意思とは無関係に決まっています。ねこが「私はA型になりたい」と願ってA型になるわけではありません。生まれたときからA型ならA型。そのことについて本人が悩むこともありません。人間は血液型に意味を見出そうとするのに、ねこはそんなものに意味を見出そうともしません。まあ当然ですが、これはある意味、ねこのほうが人生をよく分かっているのではないでしょうか。

「知らんにゃー。腹が減ったにゃー」

たぶん、ねこにとって重要なのはこちらです。今日まで私は、ねこにも血液型があるという当たり前の事実すら知りませんでした。しかし、こういう「知らなかったことを知る」というのはなかなか面白いものです。

そして一つ知った結果、また新しい疑問が出てきます。なぜねこにはO型が存在しないのか。なぜA型がこんなに多いのか。そもそも、ねこの血液型はいつ、誰が、どうやって調べたのか。

こうして調べ始めると、たぶんまた知らないことが出てくるのでしょう。世の中は知らないことだらけです。そして、そんなことをいちいち気にせず今日も昼寝しているのが、ねこです。ねこは血液型を気にしません。でも、たぶん人間よりずっと平和に生きています。

ねこねこにゃー。