神谷町または虎ノ門から歩いて数分のところにNHK放送博物館という施設があります。ここはNHKを主とした日本の放送を振り返る展示がなされています。歩いて数分といっても、そこだけ丘になっているので急な階段を昇る必要があります。これは夏とか雨の日にはちょっと辛いかもしれません。



ここでは昔のラジオやテレビ(実物)のほか、日本のラジオ放送の始まり、二・二六事件においてラジオ放送の果たした役割が述べられています。ラジオのよいところは即時に伝わること。このためもう一つの報道媒体である新聞に比べて圧倒的優位を持っていました。

その後戦争が始まり、国策に沿って華々しい戦果が報じられます。そして敗戦。玉音放送が電波に乗って全国に(満州、朝鮮、台湾にも)流れると、多くの人は日本は戦争に敗れたことを悟ったのでした。

その後GHQの占領が始まってからのラジオ放送のあり方に変化があったことが説明されたり、戦後になってプロレス中継や皇太子および美智子様のご成婚パレードなど様々な番組に視聴者が釘付けになったこと、カラー放送が普及して番組のバラエティも様々になっていったこと・・・。さらにはベルリンの壁崩壊や新元号「平成」発表の時、そして東日本大震災のこと・・・。技術面でも白黒からカラー、そしてハイビジョン放送、地上デジタル放送までの歩みが伝えられています。

面白いのが、カラーテレビと白黒テレビの家庭保有台数がグラフで示されていたこと。これによると1970年代後半でもまだ300台くらい白黒テレビが設置されていたとか。それがゼロになったのはいつのことなのでしょう・・・?

NHKの番組も「紅白歌合戦」「のど自慢」「朝ドラ」「大河ドラマ」など様々な有名作品があり、歴代作品のポスターなどが紹介されています。

個人的にはやはりNHK交響楽団のあゆみが興味深かったです。戦前のローゼンシュトックや近衛秀麿の指導から、東京大空襲の3日後には演奏会を開催していたことが紹介され戦後の岩城宏之や中村紘子らによる世界ツアー(小澤征爾との訣別は一切触れていない)、サヴァリッシュやマタチッチ、デュトワやアシュケナージ、ルイージといった名指揮者たちの薫陶を受けて成長してきたこともしっかりと限られた展示スペースのなかで説明されていました。

そして・・・。

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懐かしいな(年齢がばれる)! 「にこにこぷん」「ゴン太くん」じゃないか!! こういう子供むけスペースもありますが、今の子供たちはゴン太くんって何者? って感じるでしょうね。というかゴン太くんという名前すら知らないので「この茶色いの何?」と思うでしょう・・・。

正直言って、なんでこんなところにこんな博物館があるのか(平日昼に訪れたらガラガラだった)はよくわかりませんが、無料でいろいろとNHKの歩みについて知ることができるのは興味深いことでした。虎ノ門界隈でこれをメインに歩くというのはちょっとハードルが高いですが、たとえば近隣の増上寺とか東京タワーを見物して、すこし時間が余ったよね、となったときについでに足を運んでみるのも面白いでしょう。