転職活動をしていると、たまにカジュアル面談というものが設定されます。これは、面接ほどかしこまった形式ではないものの、人材募集の背景とかどういうスキルを持った人に来てほしいのかとか、自分はどういう経歴で何ができるのかをすり合わせるための場です。もしお互いに得るものがありそうだ、となれば本格的に選考をスタートさせるわけですね。

私もあるときオンラインでこれを受けたことがあります。しかし記事タイトルどおり、なんと10分で終わってしまいました! 
「採用の課題はこれこれで、求めているのはこれこれで・・・。あなたとはマッチしないと判断しました」
話してわずか10分で早口でまくしたてられ、唐突に「マッチしない」と言われて通話を切られました。判断が早いといえばそうですが、失礼といえば失礼です。なんだかマッチングアプリの失礼女に出くわしたみたいでした。

あまりにもあっけない幕切れでした。こちらとしては、せめてこれまでの職務経歴や、自分なりに工夫してきた業務改善の話くらいは聞いてもらえるものだと思っていたのですが、その機会すら与えられませんでした。画面越しに映る相手の表情もどこか事務的で、「会話」というよりは「選別作業」に近い印象を受けたのを覚えています。外資系ラグジュアリーブランドで働く女性ってこんなもんでしょうか? (某GS美神とか峰不二子みたいな感じでした。)

ただ、通話を切った直後はさすがに「なんだこれは」と腹が立ったものの、時間が経つにつれて別の見方もできるようになりました。企業側にとっても採用はコストであり、ミスマッチの可能性が高いと判断した時点で早めに切り上げるのは合理的といえば合理的です。ダラダラと30分、1時間と話した末に「やっぱり違いました」となるよりは、双方にとって時間の無駄が少ないとも言えます。

とはいえ、やはりやり方というものはあるでしょう。たとえ短時間で判断するにしても、相手に対する最低限の敬意は必要です。例えば、「現時点では求めている要件と少しズレがあるため、今回はここまでとさせてください」と一言添えるだけで、受け手の印象はかなり違うはずです。転職活動というのは、応募者にとって少なからずエネルギーを使うものですし、その中での一つひとつの接点は、企業のブランドイメージにも直結します。

また、この経験から自分自身の準備の仕方についても考えさせられました。カジュアル面談だからといって気を抜くのではなく、「最初の5分で何を伝えるか」を明確にしておく必要があるということです。今回のように短時間で判断されるケースでは、最初の自己紹介や経歴説明がほぼすべてを決めると言っても過言ではありません。要点を絞り、「この人はこういう強みがある」と一瞬で伝わる構成にしておくことの重要性を痛感しました。

さらに言えば、こうした場は企業を見極める機会でもあります。今回のように一方的で配慮に欠ける対応をする会社であれば、仮に選考が進んだとしても、入社後に同様のコミュニケーションに悩まされる可能性は高いでしょう。そう考えると、「早い段階で分かってよかった」と捉えることもできます。いわばこちらからお断りする手間が省けた、と。

転職活動はどうしても「選ばれる側」という意識が強くなりがちですが、実際には「選ぶ側」でもあります。カジュアル面談という場は、その双方向性が最も表れやすい場面の一つです。たとえ10分で終わったとしても、その10分の中には、その企業の文化や姿勢が凝縮されています。

あのときのやり取りを振り返ると、決して気持ちのいい経験ではありませんでした。しかし、短時間での見極めの重要性、第一印象のインパクト、そして企業選びの視点など、多くの気づきを得たのも事実です。転職活動は時に理不尽さを感じる場面もありますが、それも含めて「情報収集のプロセス」なのだと割り切ることで、少しだけ気持ちが楽になった気がします。