Cuvie先生のバレエ漫画『絢爛たるグランドセーヌ』第29巻。新型コロナウイルス感染症をめぐる規制が徐々に解除されつつあるころ・・・言い換えるとロシアがウクライナを侵攻し始めたころの奏たちの活躍が描かれています。
ある時奏はリン・シーモア・アワードでふたたび「ケレス」を踊ることを決意し、バクスターに教えを乞います。そして問われたのが「何かを守りたいと思う気持ちは?」。奏の応えは、「バレエをそしてバレエを踊れる世界を守りたい」というもの。これはコロナやウクライナ戦争を目の当たりにして出てきた心からの言葉だったことは間違いないでしょう。
リン・シーモア・アワードでは奏は1位を獲得。そしてウィーンでケレスの代役として奏が抜擢され、客席が「誰だ? あれは」とざわめく中、見事にケレスを踊る――ここで第29巻は終わっています。
この巻では「私はバレエを選んだ」「守りたい この場を」のように、奏の強い感情が多く描かれており、そういう思いがあったからこそ大きなチャンスを掴むことができたといえます。
では、この展開から見えてくるものは何でしょうか。
やはり一つ言えるのは、「折れない心を持つことの大切さ」です。
奏は決して順風満帆なだけでここまで来たわけではありません。コロナ禍によって舞台は制限され、世界は分断され、努力してきた環境そのものが揺らぐという経験をしています。バレエのように「場」が不可欠な芸術にとって、それは単なる不便ではなく、存在基盤を揺るがす出来事だったはずです。それでも彼女は歩みを止めなかった。むしろその現実を受け止めたうえで、「だからこそ守りたい」という意志に昇華させた点に、大きな意味があります。
ここで重要なのは、折れない心とは「何があっても傷つかない強さ」ではないということです。奏の言葉や行動から見えてくるのは、傷つき、揺らぎ、不安を感じながらも、それでもなお自分の選択を手放さない姿です。「私はバレエを選んだ」という言葉には、迷いや葛藤を乗り越えた末の覚悟がにじんでいます。つまり折れない心とは、硬さではなく、しなやかさに近いものなのでしょう。
また、「守りたい」という感情が彼女をさらに強くしている点も見逃せません。自分のためだけに頑張ることには限界があります。しかし、何かを守ろうとするとき、人は驚くほどの力を発揮します。奏にとってそれはバレエであり、バレエを踊ることのできる世界そのものです。その視点を持った瞬間、彼女の踊りは単なる技術の披露ではなく、「意味」を帯びた表現へと変わったのではないでしょうか。
だからこそ、リン・シーモア・アワードでの1位、そしてウィーンでの大抜擢という結果につながったのだと思います。チャンスは偶然のように見えて、実はその人の内面が引き寄せている側面も大きい。覚悟や信念を持っている人のもとに、大きな舞台は巡ってくるのです。
この巻を読んでいると、「強さ」とは何かを改めて考えさせられます。環境が整っているから頑張れるのではなく、環境が揺らいでもなお自分の軸を持ち続けること。その積み重ねが、ここぞという瞬間に花開く。
折れない心とは、一度も折れないことではなく、何度でも立ち上がること。そして、そのたびに「自分は何を選ぶのか」を問い続けることなのだと、奏の姿は教えてくれます。
やはり一つ言えるのは、「折れない心を持つことの大切さ」です。
奏は決して順風満帆なだけでここまで来たわけではありません。コロナ禍によって舞台は制限され、世界は分断され、努力してきた環境そのものが揺らぐという経験をしています。バレエのように「場」が不可欠な芸術にとって、それは単なる不便ではなく、存在基盤を揺るがす出来事だったはずです。それでも彼女は歩みを止めなかった。むしろその現実を受け止めたうえで、「だからこそ守りたい」という意志に昇華させた点に、大きな意味があります。
ここで重要なのは、折れない心とは「何があっても傷つかない強さ」ではないということです。奏の言葉や行動から見えてくるのは、傷つき、揺らぎ、不安を感じながらも、それでもなお自分の選択を手放さない姿です。「私はバレエを選んだ」という言葉には、迷いや葛藤を乗り越えた末の覚悟がにじんでいます。つまり折れない心とは、硬さではなく、しなやかさに近いものなのでしょう。
また、「守りたい」という感情が彼女をさらに強くしている点も見逃せません。自分のためだけに頑張ることには限界があります。しかし、何かを守ろうとするとき、人は驚くほどの力を発揮します。奏にとってそれはバレエであり、バレエを踊ることのできる世界そのものです。その視点を持った瞬間、彼女の踊りは単なる技術の披露ではなく、「意味」を帯びた表現へと変わったのではないでしょうか。
だからこそ、リン・シーモア・アワードでの1位、そしてウィーンでの大抜擢という結果につながったのだと思います。チャンスは偶然のように見えて、実はその人の内面が引き寄せている側面も大きい。覚悟や信念を持っている人のもとに、大きな舞台は巡ってくるのです。
この巻を読んでいると、「強さ」とは何かを改めて考えさせられます。環境が整っているから頑張れるのではなく、環境が揺らいでもなお自分の軸を持ち続けること。その積み重ねが、ここぞという瞬間に花開く。
折れない心とは、一度も折れないことではなく、何度でも立ち上がること。そして、そのたびに「自分は何を選ぶのか」を問い続けることなのだと、奏の姿は教えてくれます。
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