もしかしてこういうアイテムはあるかなと思ってAmazonを検索したら、ありました。充電式USBカイロ。あるわけねーだろと諦め半分の検索でしたが世の中の進歩は私の理解を超えていました。しかも安い! 1,000円ちょっとで、USBカイロかつ懐中電灯かつモバイルバッテリーという多機能商品が買えてしまうのです。これはすごいや。

そう思って早速取寄せてみました。

YUSIDO

で、フル充電して使ってみると・・・。おかしいな、カイロとして使ってみると、すぐにエネルギーがなくなるのです。このカイロは低温、中温、高温と3段階に切り替えが可能。説明書によると「弱運転の連続使用時間の目安は7~14時間、中運転は5~7時間、強運転は4~6時間です」と書いてあります。でも私の場合は強運転で1時間程度。2時間は使えていません。一体なんだこれは? 粗悪品が当たったのか、それとも説明書の書き方は誇張されているのか?  それと思っていたほどすぐには温かくなりません。Amazonのカスタマーレビューにはそういう感想を書き残している人が少ないので、やっぱり粗悪品だったのでしょうか・・・。

まず疑ったのは「初期不良」でした。1000円ちょっとの多機能ガジェット。USBカイロ+懐中電灯+モバイルバッテリーという三種の神器をこの価格で成立させるには、どこかに無理があるはずです。実際、強運転で1時間もたないというのは、説明書の「4~6時間」とはあまりに乖離が大きい。誇張表現というレベルを超えています。

しかし少し冷静になって考えてみると、別の仮説も浮かびました。説明書に書かれている「連続使用時間」とは、理想的な条件下、例えば室温20度前後、風なし、ポケットや手袋に入れて保温された状態での話なのではないか、という仮説です。実際、屋外の冷え切った朝に素手で握り続ければ、本体は外気に熱を奪われ続け、結果としてバッテリー消費は激しくなります。

さらにもう一点。USBカイロの多くは「瞬間的にアツアツになる」タイプではなく、じわじわと温度を上げ、一定温度を維持する設計になっています。使い捨てカイロのような即効性を期待すると、「思ったほど温かくない」という印象になりがちです。実際、何分間か握り続けて初めて「あ、確かに温いな」と感じる程度でした。

とはいえ、それでも1時間は短い。ここでAmazonレビューを改めて読み返すと、どうにも曖昧な表現が多く、具体的な使用環境について詳細に触れている人はほとんどいません。レビューというものは便利ですが、同時に条件の違いをすべて捨象した集合知でもあります。

結論として、このUSBカイロは「魔法の防寒アイテム」ではありません。期待値を上げすぎると肩透かしを食らいます。ただし、ポケットに入れておく補助的な暖房、あるいは非常時の簡易バッテリー兼ライトと考えれば、1,000円ちょっととしては悪くない。技術の進歩に驚きつつも、最後に頼れるのはやはりマフラーと手袋なのだな、という、なんとも身も蓋もない教訓に落ち着いたのでした。

それとも何でしょうか、最初から単機能の充電式カイロにしておけばよかったのでしょうか。なんとなくそんな気がします。