陰キャが使うバッグはだいたいこういうものだ、という「相場」が形成されているようです。

よくあるのが、ウェストポーチとか、背中から斜めにかけるタイプのバッグです。なぜそれで陰キャ扱いされるのかよくわかりません。偏見というやつでしょうか。そのほかにも長方形・縦長タイプのリュックなんかも陰キャが使っていると思われがちです。いい迷惑です。

じゃあ陰キャと思われないためにどんなバッグを使ったらいいのか? 私も陰キャを自覚しています。なにしろ「友だちいない研究所」なんていうブログを何年も運営しているくらいですから・・・。

その私は、あえて「サッチェルバッグ」を提案してみたいと思います。

サッチェルバッグというと、どこかイギリスの学生が持っていそうな、革の質感がしっかりした、あの“カッチリ感”が特徴です。これが案外、日本の街中でも悪目立ちせず、しかも「陰キャ臭」をうまく中和してくれる優れものなのです。

まずひとつめのメリットとして、「目的を持って選んだ感」が生まれます。陰キャ扱いされるバッグの多くは、機能性だけで選ばれ、デザインへのこだわりが薄いと思われがちです。ウェストポーチにせよ縦長リュックにせよ、「とりあえず便利だから」という理由が前面に出てしまう。サッチェルバッグは、その逆で「これが好きだから持っている」という意思表示になります。たとえそれが淡々とした選択でも、周囲からすると「この人は物の選び方にちょっとした美意識があるんだな」と受け取られやすいのです。

次に、「大人っぽさ」が自然とにじむ点。サッチェルバッグは素材の質感や構造そのものが落ち着いていて、学生っぽくもオタクっぽくも寄らない、絶妙なポジションにいます。陰キャと呼ばれるときの典型的イメージは「ちょっと頼りなさそう」「幼い雰囲気」というものですが、サッチェルバッグはその逆方向に引っ張ってくれる。ぶっちゃけて言うと、バッグが勝手に“成熟感バフ”をかけてくれるわけです。持ち主が陰キャだろうが陽キャだろうが関係なく、バッグ単体の落ち着きが雰囲気を補正してくれます。

さらに、コーディネートの難易度が低いのも大きな利点です。陰キャに限らず、バッグ選びが苦手な人は「何に合わせれば正解なのかわからない」という悩みを抱えがちです。その点、サッチェルバッグはジーンズ、チノパン、ジャケット、シンプルなシャツ、どれに合わせても「ちょっとこなれて見える」。しかもゴテゴテした装飾がないので、全体を引き締める役割を果たしつつ、変に気取っている感じもしません。努力ゼロで“まともな人”に見えるという、ありがたい副作用があります。

機能性という点でも、サッチェルバッグは侮れません。よくある疑問として「容量が足りないのでは?」というものがありますが、実際はA4サイズの書類、タブレット、小物など日常用途には十分な収納ができます。ポケットも多く、必要なものに手が届きやすい構造になっているモデルが多い。陰キャにありがちな「バッグの中がカオス」現象を未然に防いでくれるというメリットすらあります。

そして最後に、これは意外なポイントですが、「話しかけられるきっかけ」になりやすいということです。サッチェルバッグは一般的なナイロンバッグと比べると少しだけ珍しい存在です。「そのバッグどこのですか?」という一言が発生しやすく、たとえ友達ゼロ人を自負していたとしても、会話の入口にはなりやすい。もちろん、話しかけられるかどうかは運次第ですが、少なくとも「陰キャバッグ=誰も注目しない」という状況からは抜け出せます。

陰キャか陽キャかという二元論に振り回されるのも疲れる話ではありますが、どうせなら“自然と印象が良くなる選択”をしても損はありません。サッチェルバッグはそのための、さりげないが確実な一手です。持ち主自身の性格はそのままに、外側だけほんの少しアップデートしてくれる――そんな便利なアイテムなのです。

私は以下の画像のようなサッチェルバッグを使っています。B5までしか入りませんが、休日に出かけるときならA4書類を持ち歩くなんていうことはないので、十分役立っています。このバッグに似合う服はなんだろう・・・、と考えればなんとなくクラシカルな装いになっていくので一石二鳥でもあります。