ヴァイオリンは弦を張らないと演奏できません。まあ当然か。というわけで世の中にたくさんある弦のうちどれかを買ってくることになります。私みたいに安さしか関心がない人は論外として、大抵の人は一番有名なやつを買ってくることになるでしょう。となると「ドミナント」で決まりですね。
でもこのドミナントって一体どんな弦なんでしょう。あらためて整理してみました。
まずこのドミナントという弦は、オーストリアの老舗弦メーカー「トマスティーク・インフェルド(Thomastik-Infeld)」が開発した弦で、ナイロンを中心にした合成繊維芯を持っているのが大きな特徴です。それまで主流だったガット弦(羊の腸を材料とした弦)に比べて、安定性が高く、気温や湿度の変化に強いという利点があります。合成繊維というと、私の地元倉敷のクラボウとかクラレをつい連想してしまいますが、それはこの記事とは無関係ですね。先に進みます。
このドミナントは1970年代に登場して以来、まさに「革命的な弦」として市場に広がり、今や定番品とも言える存在となっています。
このドミナントは1970年代に登場して以来、まさに「革命的な弦」として市場に広がり、今や定番品とも言える存在となっています。
ドミナントの音色は、柔らかくて温かみがあります。ガット弦ほどの深みや陰影はないにしても、それに近いナチュラルな響きを持っています。その一方で、金属弦にありがちな冷たさや硬さは抑えられており、初心者でも扱いやすいのが魅力です。特にアンサンブルやオーケストラの中では、他の楽器と溶け合いやすく、自然な響きを提供してくれます。もちろんプロでも「これを使っている」という人は多数います。むろん状況に応じて使い分けているはずであって、この弦ばかりというわけではないでしょうけれども。
指や弓に対する反応も素直で、弾きやすい弦です。シンセティック・コアを使っていることで、テンション(張力)はほどよく、演奏時の負担も大きくありません。
耐久性については、そこまで「長持ちする弦」というわけではないものの、日常的に練習するには十分な耐久力を備えています。弦の交換時期は使い方にもよりますが、おおむね数ヶ月で張り替える方が多いようです。しかし私は一度張ったら半年はそのままにします。なぜか。張り替えが面倒だからです。
耐久性については、そこまで「長持ちする弦」というわけではないものの、日常的に練習するには十分な耐久力を備えています。弦の交換時期は使い方にもよりますが、おおむね数ヶ月で張り替える方が多いようです。しかし私は一度張ったら半年はそのままにします。なぜか。張り替えが面倒だからです。
万能に思えるドミナントですが、いくつかの弱点もあります。たとえば、張った直後は音程が安定しづらく、数日かけてようやく本来の音が出てくるという特性があります。逆に言えば、ある程度「育てていく」感覚が必要な弦とも言えるでしょう。
また、ソリスト的な強い個性や、圧倒的なパワーを求める奏者には、少々物足りないと感じるかもしれません。まあそういう人は高いけれどエヴァ・ピラッツィを使っていただきましょう。高いですが。4本セットで1万を超えるなんて、私は絶対に嫌です。なんでこんな細い糸みたいなやつが1本あたり2500円もするのか。繰り返しますが私は絶対に嫌です。
また、ソリスト的な強い個性や、圧倒的なパワーを求める奏者には、少々物足りないと感じるかもしれません。まあそういう人は高いけれどエヴァ・ピラッツィを使っていただきましょう。高いですが。4本セットで1万を超えるなんて、私は絶対に嫌です。なんでこんな細い糸みたいなやつが1本あたり2500円もするのか。繰り返しますが私は絶対に嫌です。
なお、E線(1弦)だけは金属製のスチール弦が使われており、好みによっては他社製のE線と組み合わせる人もいます。例えば「ゴールドブロカット」や「オリーブ」などを使うことで、音色に微調整を加える方も多くいます。ちなみにゴールドブロカットもわりと安めなので私は気に入っています。
ドミナント弦は、その誕生から半世紀以上が経った今でも、多くの奏者に愛されている名品です。最初の一本として選ぶのも良し、長年の相棒として使い続けるのも良し。いわば「基準になる弦」として、他の弦との比較対象にもぴったりです。
ヴァイオリンの音色や奏法は、弦によって大きく変わります。だからこそ、自分にとって「合う弦」を探す過程はとても大切です。その第一歩として、ドミナントを試してみるのは決して損のない選択だと思います。
ヴァイオリンの音色や奏法は、弦によって大きく変わります。だからこそ、自分にとって「合う弦」を探す過程はとても大切です。その第一歩として、ドミナントを試してみるのは決して損のない選択だと思います。
ここまで書いてなんですが、私は安さ一択。2025年現在、4本セットで3,000円を切る「タレント」を愛用しております。
コメント