ブリュージュといえば中世の街並みが今に残っており、ここを訪れる観光客もそれが目当てです。観光旅行に来ているのが観光客ですからそれも当然か。

しかしこの街はちょっと不便なことがあります。駅から旧市街までけっこう距離があって、夏などは歩くと結構辛いということです。

え、欧州の夏だからそこまで暑くならないはずだと? 私もそう思ってました。ところが私が2025年7月1日に訪問してみたところ、そのときたまたま熱波が来ていて気温は37まで上昇しました。辛い。日本みたいな湿度ではないので「暑いな、辛いな」でまだ耐えられるくらいの暑さなのですが、それで1キロ、2キロと歩くのもまた無謀なのもまた事実。ついでに言うと欧州のホテルはエアコンが付いていないことが多く、扇風機しかありません。私が今回の旅行で泊まったホテルではアムステルダムとゲントがまさにそれ。しかもゲントのホテルは中途半端にしか窓が開かないので換気もしづらく、夜もずっと暑くて苦労しました。

IMG_20250701_115740


話を本題に戻すと、ブリュージュ駅から旧市街まではバスを使うのが良いです。まあ歩きたい人はそれでもいいですが、近年の異常気象を考慮すると、夏は歩きは無理です。

「地球の歩き方」によると無料シャトルバスがある、と書かれていますが、私が行ってみたら1回3EURでした。無料だと思っていたらお金を払ってねと言われました。

このほか、これも「地球の歩き方」によるとバスは1番か2番の路線を使うとよい、と書かれています。これも間違いではないのですが、どうやら1番のバスは枝番のバスもあり、これに乗ると全然関係ない国際会議場みたいな謎のビルで降りる羽目になります。という情報をここに書いているということは、つまり私がそういう失敗をしたということですね。ちょっと焦りましたがこの国際会議場みたいなところが終着点で同じ番号のバスに乗ると駅に戻れます。それで私は駅に戻ってきたところでシャトルバスを見つけて乗り込んだというわけです。

ブリュージュ中心部は広場が起点で、そこからいろんなところに歩いていくのがよいでしょう。結局はそこまで旧市街は広くはないので、夏でも一応歩けます。運河クルーズもあるのですが・・・、日差しの強さと相談ですね。

ちなみにブリュージュの旧市街に一歩足を踏み入れると、そこはまさに中世の世界です。石畳の道に馬車が通り、ゴシック様式の建物が立ち並び、時間がゆっくりと流れているかのような錯覚に陥ります。広場では観光客が写真を撮ったり、アイスクリームを片手に休憩していたりと、それぞれの時間を楽しんでいる様子。市庁舎や鐘楼などの建物も見どころですし、少し足を伸ばせばベギン会修道院など静かな場所もあります。

おすすめは、やはり早朝か夕方でしょう。ただこれはブリュージュに宿泊していることが前提になります。人出が比較的少なく、写真も撮りやすいですし、夏でも少しは涼しくなっています。昼間の観光のピーク時はかなり混み合うので、できれば時間をずらしてゆっくり歩くのが良いでしょう。とはいえ、ブリュージュは人気観光地。完全な「穴場」の時間帯というのはあまりないと思います。

食事に関しては、やはり観光地価格・・・。私はピザを頼みました。ムール貝にしようかと思いましたが、昔南仏でこれを食べてお腹を壊したので失敗から学習しました。海外で貝は避けます。

というわけで、ブリュージュ観光のポイントは「アクセスと暑さ対策」に尽きます。ヨーロッパの夏を甘く見ていると、想像以上に体力を消耗します。気温37度のブリュージュで「中世の街並みが~」などと感傷に浸るには、まず水分と涼しい場所の確保が大前提。これから訪れる方はぜひ準備を万全にして、楽しんでください。