週末、何気なく映画館に足を運び、「せっかくだし話題作を見てみよう」とチケットを購入。期待を胸に席についたものの、2時間後には「時間とお金を返してほしい」と後悔した経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか。こうした体験において見過ごされがちなのが、「機会費用」という考え方です。私にもありますよ、期待して見た作品が見ていくうちに「なんか違うな・・・」になり、「早く終われ」な気持ちになり、しまいにゃ寝てしまったり・・・。
さて機会費用とは、ある選択をしたことで失われる「他の選択肢の中で最も価値が高かったもの」のことを指します。つまり、私たちが何かを選ぶたびに、それ以外の選択肢を犠牲にしているということです。
では、「つまらない映画を見に行く」という選択には、どれほどの機会費用があるのでしょうか?
まず考えるべきはお金の面ですね。映画鑑賞にはチケット代、飲み物やポップコーンの代金、移動費などがかかります。例えばチケット代が1,800円、飲食や交通費でさらに1,000円使えば、合計で約3,000円の支出です。このお金があれば、話題の書籍を購入する、美術館を訪れる、友人とカフェで語り合うといった他の豊かな体験が可能だったかもしれません。AKBのCDを買う選択肢だって十分あるでしょうに・・・。
しかし、それ以上に重要なのが時間の面です。映画は2時間前後のものが多く、さらに映画館までの往復や待ち時間も含めると、少なく見積もっても3〜4時間は必要です。移動時間というのが地味に無駄だったりします。でもこの時間で何ができたかを考えてみましょう。読みかけの本をゆっくり読む、溜まっていた家事を片付ける、資格の勉強を進める、あるいは親しい人と一緒に過ごすなど、選択肢は数多くあります。こうした「別の過ごし方」に価値を感じるならば、つまらない映画に使った時間は、大きな損失といえるのです。
もちろん、すべての映画が面白いとは限らないし、「見てみないとわからない」という側面もあります。しかし、そのリスクを受け入れる前に、「この作品を選ぶことによって、他にできたかもしれないこと」を一度考えてみることは、時間とお金を有効に使ううえでとても重要です。
また、見るべき作品をを選ぶ際に「話題だから」や「なんとなく」という理由で決めてしまうのは、感情に流された選択であり、自分の価値観を置き去りにしてしまっている可能性があります。機会費用という視点を持つことで、「本当に自分が望む過ごし方とは何か?」を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。
私たちの時間もお金も、無限ではありません。だからこそ、1つ1つの選択に意味を見出すことが大切です。「なんとなく」の消費を見直し、「自分にとって価値ある時間とお金の使い方」を意識することで、日々の満足度は大きく変わっていくはずです。
次に映画館の前に立ったとき、その2時間と3,000円を「本当にこの映画に使いたいか?」と問いかけてみるとよいでしょう。その問いこそが、人生をより豊かなものに導く第一歩になるかもしれません。
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