岡山城のほとりにある岡山市立オリエント美術館。ここの2Fには喫茶室イブリクというお店があります美術館にカフェが併設されているのはごくごく普通のこと。しかしこの美術館はオリエント美術館、つまり中近東の展示がメイン。なぜ岡山にオリエント? それは学校法人岡山学園からオリエント美術を多数寄贈されたことがきっかけだったようです。そりゃそういう発端がないと岡山とオリエント(エジプトとかイラクとか)なんて結びつきませんよね・・・。

だからこの美術館のカフェもフランス風だったりイタリア風だったりするとなんじゃそりゃ、となります。当然ながらここの喫茶室イブリクもアラビック・コーヒーなんていう、めったに見かけない飲み物を提供しています。言い換えると、この美術館を訪れたら(入館料を払わず、喫茶室のみの利用もOK)ぜひアラビック・コーヒーを味わうべきなのです・・・。


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というわけで私も注文しました。このアラビック・コーヒーを。まず器が素敵でそれだけで気分が高まりますね。岡山市のHPによると、

美術館内にある喫茶室ですが、喫茶だけでもご利用いただけます。
このお店の自慢は、なんといってもアラビック・コーヒー!エジプトや西アジアでは、コーヒーといえばこれ。ドリップコーヒーなんかは、あまり見かけません。極細挽きのコーヒーに甘い香りのするカルダモンを調合した粉を、イブリークと呼ばれる小さな手鍋に入れ、水を注いで砂糖を加えながら煮立てます。デミタスカップくらいの小さなカップに粉ごと注ぎ、しばし待つ。粉が底の方に沈んだ頃、おもむろにカップの小さな取手をつまみ、独特の甘い薫りとともに、コーヒーの上澄みをそっと啜ります。濃厚でありながら、爽やかな後味です(個人の感想です)。本場の人たちは、飲み終わったカップの内側にくっついた粉の形を見て占いをするそうです。「イブリク」では、占いの一例も紹介しています。アラビック・コーヒー(カフア)は、中東ではお家でもお店でも、どこでも飲めますが、日本では中東料理店でしか味わえません。岡山ではトルコ料理店が1軒あるくらいでしょうか。そんなアラビックコーヒーを、岡山のオリエント美術館内の「イブリク」では、開館以来、ずっと提供しています。
市の公式サイトで「個人の感想です」というかなりエッジの効いた表現をするなんてかなり推している様子が伝わってくるではありませんか。たしか1杯550円だった(2025年5月時点)のでチェーン店のコーヒーと比べるとちょっと高い値段ですが、それだけの価値はあります。まず香りが違う。味わいも濃く、甘さと苦さが同居しています。矛盾しているようですが飲んでみると矛盾していないとはっきりわかるはずです。

このコーヒーの特徴は、粉がカップの底にかなり沈殿していること。というか、注いだ直後に飲むことはできず、粉が沈殿するまで待たなければなりません(粉を飲み込んでも無害ですが)。そして飲み終わったあと、カップをひっくり返して、底に広がったコーヒーの粉の形によって占いをすることができるのだとか。たとえば全体的に粉が広がっていたらあなたは好調です、という結果なのだそうです。お店の人に言わせると、信憑性は「茶柱が立った」くらいだとか。

そもそもアラビック・コーヒーなんていう飲み物はアラビア料理のお店に行かなければまず目にすることがないでしょう。滅多にできない体験なだけに、ぜひ味わっていただきたいです。