青。ブルー。青というとわりと人気の色です。ロイヤルブルーなんていう言葉もありますが英国王室をイメージさせる色でもあります。同じイギリスならウェッジウッドも白と青をうまく使っていて好感度の高い色合いですね。サッカーの日本代表もユニフォームに青を用いています。フランスの三色旗にも青が使われており、1789年のフランス革命時、パリを象徴する赤と青の帽章に、王家を表す白を組み合わせたのが由来とされています。

それと声優の雨宮天さんは青がものすごく好きで、ファンの間でも「雨宮天=青」というイメージが定着しています。いくつかの具体例を挙げるとアーティスト活動でも、青を基調とした衣装やジャケットデザインが多いですしソロライブのテーマカラーも青で統一されていることが多く、ペンライトの色も青にするファンが多いです。所属しているユニット(TrySail)では、それぞれメンバーカラーがあり、雨宮天さんはもちろん青担当です。彼女のファンは「青き民」の別名も。なお、TrySailには黄色い厄介という人もいます。

話がいきなり逸れましたが、このように青というのは人気の色です。

しかし青という色が今日のようなイメージをまとうまでかなり紆余曲折があったようです。大昔・・・、古代ローマ時代に置いては青というとガリア人つまり野蛮人のイメージでした。彼らが青い衣を戦のときに着用していたからだとか。そして時代は飛んで戦後になると国連が世界平和のシンボルとして青地に一対のオリーブの枝が世界地図を取り囲む紋章を採択しました。

面白いことに、「青」という色は時代や文化によってそのイメージが大きく変遷してきました。古代では野蛮さの象徴とされた一方で、時代が下るにつれて徐々に高貴さや信頼、冷静さといったポジティブな価値が付与されていきました。

中世ヨーロッパでは、聖母マリアの衣の色として青が採用され、宗教的・精神的な象徴へと昇華します。特にラピスラズリを原料としたウルトラマリンブルーは非常に高価で、限られた場面でしか使われなかったことから「神聖な色」としての地位を確立しました。また、ルネサンス期には絵画や装飾芸術の世界でも青は多用され、深みと安定感をもたらす色として重宝されました。とはいえ当時は青色を出すのはものすごく高くついたので、気楽に使える色ではなかったようですが・・・。

現代においては、青はブランドイメージ戦略にも頻繁に使われる色です。たとえば、金融機関や医療機関など、信頼性や誠実さが求められる分野では青が重宝されます。企業ロゴでも、トヨタの車についているエンブレムを見ると青が使われています。トヨタのハイブリッドシステムである「シナジーブルー」の色だとか。他にもIBM、Facebookなど、多くのグローバル企業が青を基調としたデザインを採用しています。これは、人間が青に対して「冷静」「理性的」「信頼できる」といった心理的印象を抱きやすいことに由来します。

また、文化や国境を超えて、青は「希望」や「未来志向」の色としても認識されています。日本では「青信号」が「進め」を意味するように(本当は緑なのですが)、青は前向きな行動と結びついています。さらに、青空や海といった自然の中の青には広がりと開放感があり、人々に癒しと安心感を与える存在としても親しまれています。

このように、青という色は時代とともに多面的な意味をまとい、今や「もっとも信頼される色」として世界中に定着しています。そして、その象徴的な魅力に惹かれてやまない雨宮天さんのような人物が登場することも、ある意味で自然な流れなのかもしれません。青は時に冷たく、時に温かく、人々の心に寄り添う不思議な力を持った色なんですね・・・。


参考文献