ヴァイオリンで「シャコンヌ」といったらバッハのアレが一番有名ですが、その他にもヴィターリの「シャコンヌ」など、いろんなシャコンヌがあります。
他にも管弦楽曲ですがパーセルも「シャコンヌ」を書いていますし、ブラームスも『交響曲第4番』では終楽章にパッサカリア(シャコンヌ)という形式を採用しました。

あまりに毎日シャコンヌシャコンヌと言っているとつい忘れがちですが、
シャコンヌは中南米起源の舞曲と考えられているが,17世紀初頭にスペインに入り,やがてイタリア,フランス,ドイツ,イギリスに伝えられた。 シャコンヌのみ独立して作曲されることもあるが,全盛期には組曲の中に取り入れられたりもした。 代表的な作品にはバッハの《無伴奏バイオリン・パルティータ第2番》(1720)の終曲がある。(コトバンクより)

このようにもともと非ヨーロッパの踊りの音楽であり、これがスペインに伝わったのでした。どのシャコンヌにもどことなく哀愁が漂うのは、それがスペインに由来するからなのでしょうか。

それはともかく自分で実際にどれかのシャコンヌを弾いてみると、いまいち踊りの音楽という雰囲気が一切出てきません。それはお前が無能だからだと言ってしまえばそれで終わりですが、自分のために一応演奏の要点を書きとめておきます。

1.3拍子を意識。ゆるやかな「1、2、3」のリズムがその核となる。このリズム感を身体で感じながら演奏することが重要。

2.和声を意識。シャコンヌは多くの場合、繰り返される低温のラインや和声進行に基づいています。このパターンが舞曲の土台であり、安定感を提供します。演奏中に、低音を常に意識し、その上で自由に歌うようにメロディーを演奏することで、リズムと装飾のバランスが取れるらしいのですが、演奏中に低音を意識していると自分の演奏がおろそかになります。そもそも低音を意識って、具体的にどうすればいいのかいまいちイメージが湧いてこないんですけど・・・。

3.1と似ていますがルバート禁止。シャコンヌを弾けているからといって自己陶酔に浸って自由で感情的に演奏しがちですが、安易にルバートを使うとリズムの安定感が失われると舞曲らしさが消えてしまいます。

4.装飾音の入れ方が下手くそだとだめ。バロック音楽では装飾音が重要ですが、それがリズムを壊すようでは本末転倒です。装飾音もリズムに乗せて、自然に流れるように演奏すること。だけどそれが一番難しいのよ・・・。

5.踊りのイメージを持つ。私の演奏で赤の他人が踊れるか自問自答してみてください。たぶんNOでしょう。そもそも踊れる(振り付けを知っていて、音楽が鳴ったらそれに合わせてきちんと体を動かせる)日本人っていったい何%いるんだ?

考えれば考えるほど、技術的なことだけではなく、たとえば5番のように「普通の日本人の生活をしていたら分かるわけないだろ」のような問題点が浮上してきます。楽譜は読めれば音にできます。音楽に国境がないのはそのためです。でもその楽譜からどういう物語を読み取り、どう表現するかという点においては、日欧の文化はかけ離れているためにアウトプットもおのずから異なったものになります。シャコンヌの演奏なんて無理ゲーとしか言いようがない気がしてきました・・・。