イタリアの旅の帰り道にイスタンブール国際空港を経由しました。行きは仁川空港からの乗り継ぎ、帰り道はイスタンブールでの乗り継ぎというよくわからないルートでしたが、直行便が29万円、それに対してこの謎ルートなら15万円だったのでまあいいでしょう。

ただ、トルコ航空の評判がどうやら「遅延する」ということで微妙らしく、ミラノからイスタンブールへの飛行機が遅れたら、成田までの乗り継ぎが1時間5分しかないので詰むじゃないかとびくびくしていました。こればかりは当日その場に行ってみないと分からないですね。

幸いにしてミラノからイスタンブールまでは15分遅れで到着できたので十分許容範囲です。さて成田に乗り継ぐぞと思って電光掲示板を見ると・・・。

15:50 → 17:45という表示が出ていました。つまり2時間程度の遅延が一番最後になって発生しているようです。まあ乗れるだけマシということでしょうか。そもそもどんなに優秀な航空会社といえども定時運航率は90%程度と聞いていますから。

仕方ないので食事をしようと搭乗口を出たところにあるNERO CAFEという喫茶店でサンドイッチとミネラルウォーターを買いました。が、価格がとんでもない!

Sezar Tavuklu Wr 365.00tl (サンドイッチ)
Evian Water 240.00tl (エビアン)
TOPKDV 55.00 (税)
合計605トルコリラ。1トルコリラを4円とすると2400円! なんだこれは!!

普段の私なら松屋で800円くらい使って満足しています。昼ご飯は500円程度でOK。それが2400円! まずエビアン1本が1000円というのがおかしい。ミラノの売店ならミネラルウォーターは1~1.5ユーロ。つまり160~240円です。NYの喫茶店でコーヒーを頼んでも700円程度でしょうから、これがいかにぼったくり価格になっているか、もはや驚愕を超えてドン引きのレベルです!

【イスタンブール=佐野彰洋】トルコ政府は27日、2024年1月から最低賃金を49%引き上げると発表した。社会保険料などを控除したベースで月1万7002リラ(8万2000円)となる。

過去2年は年2回の引き上げに踏み切り、年間ほぼ倍増ペースで最低賃金を引き上げてきた。24年も1年前との比較では倍増ペースとなるが、エルドアン大統領は24年の引き上げは1回のみとする意向を示している。
(日経新聞2023年12月28日記事「トルコ、最低賃金49%引き上げへ 24年1月から」より)

これに基づいて計算してみると、8万2000円÷22=3727円。1日あたりの賃金は3727円とし、1日の労働時間を8時間とすると、時給466円。
つまりスーパーのレジ打ちなどのような最低賃金かそれに近い労働者の場合は、2時間働いても空港価格のエビアン1本すら購入できないということになります。はっきり言ってトンデモ価格です。
一体なぜこんなむちゃくちゃな価格設定なのか? 足元を見てやろうという国民性なのか? それともなにか利権が絡んでいるのか? テナントがカルテルでも結んでいるのか? 一切謎ながら、物価が高かった(というか日本円が弱いだけなのだが)イタリアのさらにその上を行くむちゃくちゃな体験でした。
私は今回の旅行では1ドル100円時代に購入しておいた米ドルをユーロに両替してお金を使っていたので、ある意味円安の影響は回避できていますが、それでもさすがに最後の最後で1本1000円のミネラルウォーターには驚愕しました。