日本のヴァイオリン人口はおよそ10万人だと言われています。プロ奏者はそのうち1000人。国際的に活躍する日本人ヴァイオリニストはおよそ30人程度。以上、自分なりに調べた数字を記載しました。上位1%の実力があればプロになれるということなのでしょう。

しかしながらヴァイオリン人口10万人というのははっきりしない数字でして、「今現在ヴァイオリンを演奏している」人を含むのは当然として、「昔習ったことがある。楽器も自宅にある。でも今は演奏していない」「今はあまり演奏していない(たまに弾く)」「昔習ったことがある。でも楽器は今自宅にない」など、どこまでをカウントして10万人としたのかは不明です。かなりあやふやな推定なのでしょう。(一応その数字は新聞に掲載されたりTV番組で言及されたりしているようですが。)

一応この10万人という数字を採用したとしても、日本人のわずか0.1%しかヴァイオリン経験者がいないことになります。ということは野球とかサッカーとかギターとかピアノと比べるとものすごくマイナーだということになります。

自然、経済規模もごくわずか。そういう層にむけたビジネスもほんの少しになります。首都圏ならともかく、地方都市に行けばヴァイオリンを陳列している楽器店なんて県庁所在地の市くらいにしかなかったりします。よりハイレベルなヴァイオリンを買い替えようとするなら東京、名古屋、大阪まで行く羽目になります。辛い。


一度見つけた教則本や楽譜は躊躇わず買ったほうがよい
ヴァイオリン関係の書籍、楽譜の類もそうです。有名な篠崎とかスズキとかの教則本や、メンデルスゾーンとかブルッフとかの定番協奏曲を除けば、ちょっとひねったような曲・書籍は重版となる可能性は極めて低いと見るべきでしょう。

元NHK交響楽団のヴァイオリニスト、鶴我裕子さんは
私の日々愛用している『ザ・シークレット・オブ・テクニック』というエチュードの本の中には、右手はG線をゴーッとひっぱるだけ、左指は4オクターブのスケールを、フルスピードでかけのぼり、かけおりるというエクササイズが載っている。著者のサモーンズとかいう人、どこのどなたか知らないが、ほかにも「あったまイイ」とヒザをたたきたくなるようなアイデアを、惜しみなく並べてあり、仕事に行く前にこの本でちょっとイタズラして、ウォーミングアップをするのが私の楽しみである。

(立風書房『200CDヴァイオリン』より)

と述べておられます。一体どんな書籍なのかは不明ですが、兎にも角にもアマゾンなどでは取り扱いがありませんでした。このほか調べてみたところ、全音楽譜出版社から「豊田耕児 ヴァイオリニストの毎日の基本練習」という練習曲集? も出版されていましたが現在は取り扱いがありません。

このほかにも江藤俊哉さんが監修しているヴィターリの「シャコンヌ」の楽譜なども品切れであり、閲覧しようとすると音楽大学の図書館とか上野の東京文化会館の4Fの資料室のようなところに行く必要があります。

このように、一度入手できなくなってしまうともうそれで終わりの可能性がきわめて高いのがヴァイオリン関係の楽譜、書籍の世界です。ちょっと高いからといってケチると一生後悔したり、貴重な学び・気付きを得られないまま成長ペースがダウンしたりする可能性があります。躊躇せずに購入したほうがよいでしょう。