スティーブ・ジョブスのスタンフォード大学卒業式のスピーチは大変有名なので、いちいち全文を引用しなくても十分でしょう。日経新聞のウェブサイトには、全文が掲載されており、その中からいくつか抜き書きしてみたいと思います。

将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。運命、カルマ…、何にせよ我々は何かを信じないとやっていけないのです。私はこのやり方で後悔したことはありません。むしろ、今になって大きな差をもたらしてくれたと思います。

アップルを追われなかったら、今の私は無かったでしょう。非常に苦い薬でしたが、私にはそういうつらい経験が必要だったのでしょう。最悪のできごとに見舞われても、信念を失わないこと。自分の仕事を愛してやまなかったからこそ、前進し続けられたのです。皆さんも大好きなことを見つけてください。仕事でも恋愛でも同じです。仕事は人生の一大事です。やりがいを感じることができるただ一つの方法は、すばらしい仕事だと心底思えることをやることです。そして偉大なことをやり抜くただ一つの道は、仕事を愛することでしょう。好きなことがまだ見つからないなら、探し続けてください。決して立ち止まってはいけない。本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはずです。すばらしい恋愛と同じように、時間がたつごとによくなっていくものです。だから、探し続けてください。絶対に、立ち尽くしてはいけません。

転職活動の面接のための準備をしていると、彼が言っていることは真実だと思えてきました。
「本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはずです」。ジョブズはこう言っています。

面白いことに、「一応エントリーしてみたけれど、いまいち気乗りしないや」というところは面接のための想定問答集を作っていても、妙に手が動かないのです。「点と点をつなぎあわせる」とでも言いいましょうか、自分がこれまでやって来たことと、この会社に就職してからの未来がうまくフィットする感覚が得られず、準備にえらく時間がかかります。毎日ブログを書いている以上、文章をひねり出すトレーニングは十分できています。にもかかわらず妙に時間がかかります。要するにモチベーションが湧いてきません。

そうなると面接も大体不首尾な結果に終わります。「大変優秀な方とお見受けしましたが、社風になじまないのではないかという懸念でお見送りとなりました」のような理由とともに。

その一方で、「これだ!」と思える求人に巡り合うと、志望動機なり自己PRなりやたらと言葉がスラスラと出てきます。この違いは一体何でしょうか。ジョブズが答えを言ってますね。「本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはずです」。

というわけで、転職活動がうまく行かないのなら、それは数撃ちゃ当たる方式で気乗りしないような求人にも応募し、結果としてすべての準備が気乗りしないまま手薄になり、落とされて終わるという悪循環に陥っているからだと思います。
どうすればいいのか。これもジョブズが答えを言ってますね。「探し続けてください。絶対に、立ち尽くしてはいけません」。