歴史上、神童と呼ばれる人物がまれに出現します。モーツァルトがよい例でしょう。父レオポルドは息子の才能に気づき、ヨーロッパ中を連れ回して見聞を広め(息子の売り込みにも精を出し)、英才教育を施します。その結果、彼はイタリアやフランス、イギリスの様式を学び、それらを総合して後に素晴らしい作品の数々を生み出すことになりました。
彼ほどではなくても、早熟と言って差し支えない人材はたくさんいます。彼らのIQは総じて高いと言われています。平均的なIQは90~100で、110を超えると優秀、130を超えると非常に高い知能を有するということになっているようです。世の中にはメンサと呼ばれる団体があり、人口の上位2%のIQの持ち主しか会員になることができません。上位2%というと、やはりIQ130を上回る必要があります。
このIQは、才能と関係があるのかないのか。スタンフォード大学のターマン教授は、スコアが高い子どもたちの追跡調査をしてみることを思い立ちました。一体どんな青春を過ごし、大人になり、どんな業績を上げるのか。神童は一体どういう大人になるのでしょうか。モーツァルトの再来に立ち会うことができるのでしょうか・・・。
そして当時平均年齢11歳の少年少女1500人あまりが選ばれました。彼らの平均IQは151で、中年になるまで検査や調査を繰り返し受けることになりました。その結果とは?
IQが高くても業績を残すとは限らない
この1500人あまりの子どもたちは、大人になってから「天才」と言われるほど業績を残しませんでした。誰一人として。確かに医者や研究者、弁護士などの専門職に就いた人もいます。
他方で、大学に行かなかった人もいましたし、高等教育を必要としない仕事に就いた人もいました。面白いことに、IQが同じ程度の高さであっても、その後の人生にばらつきがあったのです。IQは低いより高いに越したことはありませんが(新興宗教とかマルチ商法に騙されたくありませんからね)、それが人生における成功の決定的要因とは言えませんでした。
というわけでIQが高くても必ずしも成功するわけではないようですね。ただこれは考えてみれば当たり前のこと。IQが高いのにEQが低いと「あいつは人の気持が分からない奴だ」とみなされて周りから疎外されてしまったりすることも。それに、一度の失敗でくよくよする性格だったりするとやはり成功しないでしょう。成功するためには努力と継続が必要です。努力や忍耐力を持ち、困難に立ち向かうことが成功への鍵となりますから。
この他、素晴らしいアイデアがあってもそれを実現するだけの立場ではなかったり、環境が整備されていなかったりすると本当に机上の空論で終わってしまいます。それとやはり運。時には運も成功に影響を与えます。時として、運が成功に寄与することもあります。IQが高い人でも、運が悪い場合には成功しづらいでしょう。
それにしても、私自身もろくに読まれないブログを毎日書くなんてワンパターンというか代わり映えがないというか、なんだかIQが高い感じがしないですね。
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