このブログでは何度も書きました。マッチングアプリを使っていると、男性はほとんどの場合マッチングしません。体感的に100回いいねして、数パーセントのマッチング率。神風特攻隊の攻撃成功率並の低さです。マッチングしてもメッセージが無視されたりなぜかブロックされたり、会う約束まで取り付けても当日朝にブロックされたりドタキャンされたり。マッチングアプリは女性不信加速マシーンと言っても過言ではないでしょう。
女性ユーザーにしてみれば、しょっちゅう通知が来てうっとうしいことこの上なく、多数の男からちやほやされるので舞い上がります。勘違い加速マシーンです。
そういう環境のもと、男性はだんだんと女性に対して不満をつのらせ、女性は次々と訪れる男性を見ているうちに要求水準が高くなり・・・と、本来マッチングアプリに期待されていた「出会いの機会の提供や成婚の後押し」とは逆の結果が生まれてしまいます。ドイツのことわざに言う「地獄への道は善意で舗装されている」のごとく、よかれと思ってやったことがかえって悪い方向へ作用してしまうわけですね。
でも私の経験から言って、マッチングしないよりももっと悪いことがあると思います。
それは、マッチングしてしまうことです。
マッチングアプリの不幸。マッチングしてしまう
え、なんで? と思うかもしれません。マッチングしないよりするほうがいいでしょうに。
いえそうじゃないのです。インターネットの特性として、「距離」というものが意味をなさなくなります。だからビデオ通話なんてことができるんですね。これによって、インターネットがなければ出会うことのなかった人と出会うことが可能となります。
でもアプリに公開しているプロフィールは、自分も含めてだれもが自分の価値を最大化しようとして「ええかっこ」しているものです。こうなると、「ええかっこ」対「ええかっこ」の見せあいとなります。でも肝心の内面や生活水準、相手に求めるもの、生い立ちそしてその結果として形成される人柄、将来どう生きていきたいのかという点はプロフィールではあまり触れられていません。
その結果、表面的な「スペック」(嫌な言い方)では釣り合いが取れていても、それ以外の部分では相性が良くない人がマッチングしてしまうことが起こります。
たとえば、地方出身の男性がいたとします。地元の公立高校を卒業後、大学進学にあたって上京。東京で現在も働いている、性格はちょっと暗め。・・・とまあこんな経歴。
方や東京出身、私立高校卒業後、東京の大学を卒業して東京で働いている女性がいたとします。
この二人がマッチングし、その後交際に進んだとします。
が、女性の方は欧米に留学経験があり(これは交際前から知っていた)、欧米人からも結構モテたらしく(これは交際後に知る)、そのことがこの女性の性格形成や男性パートナーに求めるものに影響を与えていた模様(どうやらそうらしい)。
するとどうなるか。この男性は、女性の過去の男性経験に照らし、「こいつはあれが足りない、これが足りない」と様々なシーンでマイナス査定を受けることになります。男性は女性のために色々頑張っているつもりなのですが、結果としてマイナス査定なのです。女性も女性でその場では男性の機嫌を損ねまいとニコニコと振る舞っていますが、内心はそうではありませんでした(ということを男性は後日知る)。となると、男性は「この人は楽しそうにしているけど、きっと本当は違うんだろうな」と常に女性の態度を疑うことになります。「何をどうあがいても、結局悪い印象しか残さないんだろうな」と常にマイナス思考に陥ることになります。
マッチングアプリを使っていなければ、「性格はちょっと暗め」な男性と「欧米人からも結構モテた」女性の軌跡は混じり合うこともなかったはずです。が、なまじマッチングしてしまったがために、この男性は「どう努力したところで、自分が否定されるだけだ」という感情を拭い去ることができず、ひいては「この人と出会わなければ良かった」と思うようになるのです。
これぞ、マッチングしてしまうことがマッチングアプリ最大の悲劇、というやつです。
注:私の実体験を書きました。
コメント
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あくまでも「ええかっこ」は「ええかっこ」であって「嘘八百」「華麗な経歴」とまでは言えない程度のものであって、そういうプロフィールを読むと「ああそうかな」とつい信じてしまうんですよ・・・。