このブログで何度も何度も繰り返し書いた通り(単に他にネタが無いだけだが)、ヴァイオリンというのはものすごく難しい楽器です。なんでこんなに難しいのかと思うほど難しいです。くどいようですが本当に難しいです。
ほとんど上達を実感できず、同じ弦楽器でもギターと比べると嫌気が差してきます。ギターですら、9割の人が初心者の域を脱することができず挫折してしまうと聞いたことがあります。ならばヴァイオリンは推して知るべし。
ましてやしばらく弾かない日があろうものなら、とたんに退歩してしまうという残酷なもの。自転車のように「しばらく乗らなかったけど、乗ってるうちに感覚を取り戻した」というものではありません。私は10日ほどニュージーランドへ旅行し、帰ってきたらびっくりするほど指が動かなくなっており、調子を取り戻すのに2~3週間はかかったのを覚えています。帝王切開のため1ヶ月入院していて、退院したあと横断歩道を走って渡ることができないほど脚の筋肉が衰えていたという20代女性の話を聞いたことがありますが、これの指バージョンみたいなものでしょう。
そういう過酷な条件を乗り越えて本番を迎えたあなたや私は、なんとかモーツァルトとかバッハとかの作品をステージで披露できました。プレイバックを聞き返すのもいいですね。どうせ不満だらけになるに決まっていますが。なにしろ和波孝禧さんも「10年前のバッハの無伴奏の自分の録音を聞いてみたが、嫌な箇所が多くて途中で止めた」なんて語っていたくらいですから・・・。
しかし。
本番が終わってその作品を弾かない日が長期間にわたって続くはず。
そしてもう一度「ちょっとこれ弾いてみようか」なんて楽譜を引っ張り出すと・・・。
弾けねえ!!
一体どうした、あのときの自分はどうやってこれを弾いていたんだ!! と思うほど弾けません。
私の先生に言わせると、やはりヴァイオリンというものはそういう楽器らしく、一度完成させたものであっても日が経過してしまうとたちまち弾けなくなってしまうものだとか。
プロであれば、何がどう弾けなくなっていて、限られた日数でそれをリカバリーできるかというコツを掴んでいるらしいのですが、アマチュアならそうも行きません。
というわけで昔弾いていた作品をまた弾く機会が訪れると、楽譜に書き込んだ昔の自分の(今では何を言っているのか意味不明な)メモをもとにまたほぼゼロから練習を始めることになります。
これぞ3歩進んで2歩下がるというやつ。昔弾けた自分は雲散霧消し、無駄に年を重ねて弾けなくなっている自分だけが残っています。
進歩しているのかしていないのかわからない、もしかしたら退歩しているのかもしれない・・・。
昔の曲をもう一度演奏するたびに私はそういう気持ちから逃れることができません・・・。
これでまだヴァイオリンを続けてるなんて、よほどメンタル強いな。いや友だちもいなくて、ほかにやることないんだろうな・・・。
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