ワインは赤と白。普通はまずはじめに白を口にして、そのあとで赤を飲むのが定番のパターン。寿司も白い魚や光り物を食べたあとで赤い魚や味の濃いものを食べます。これと同じです。逆にしてしまうと味がわからなくなってしまうのが理由です。

では赤と白、どっちが「ワインらしいか」というと大抵の人は赤を選びます。絵画とかに書かれたワインは赤が多いですし、聖書でイエス・キリストが自分の血とワインを結びつけてどうのこうのと語る場面がありますが、白ワインを念頭に置いていたとは思えません。だって血液が白いはずありませんからね。

赤ワイン用のブドウを栽培している地域は世界中にあります。フランス、イタリア、スペインなど欧州各国をはじめとしてアメリカ、チリ、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、日本・・・。しかしこの中で銘酒と言われるワインを作っているのはどこかという話になると、どんなに美味しいとはいってもニュージーランドやスペインを選ぶ人はいないでしょう。ワインといえばフランスのボルドーとブルゴーニュに絞られます。何しろワイン漫画『神の雫』でも最後はこの2つの地域が甲乙つけがたい双璧としてそびえ立っているくらいですから。

ボルドーワインのブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローが主体。対してブルゴーニュはピノ・ノワール。ワイン造りもボルドーとブルゴーニュで異なっていて、製造元のことをシャトーと言ったりドメーヌと言ったりと、ほぼ同じことを言っているのに用語が違ったりします。

この東西両横綱といえるボルドーとブルゴーニュですが、ボルドーは保守本流ともいえる高貴さ・力強さを特徴としており、言うなれば「王者」。ブルゴーニュは気品に溢れた「女王」。価格ではブルゴーニュのほうが高いようです。これは生産量が限られているのがネックらしく、そもそもブルゴーニュ以外でもピノ・ノワールを使ったワインは値段が高い印象があります。

が、たまにとんでもなく安いピノ・ノワールがあります。大抵はハズレなのですが、コスパ抜群なアタリにもたまに遭遇することがあります。そうなったら「買い」でしょう。


カルディのコスパ抜群ピノ・ノワール

カルディで販売しているカリフォルニア(ブルゴーニュじゃなくてすいません)のピノ・ノワール、フォレストヴィル。通常ですとだいたい800円くらい。ところが2023年9月28日まで1本598円で販売されています。

カルディのHPによると、
『たっぷり果実味』
FORESTVILLE PINOT NOIR
繊細なチェリー、ストロベリー、プラムの香りと軽いオークのタッチ。ラズベリーやチェリー、熟したフルーツの豊かな果実味。程よい酸味とおだやかなタンニンでホワイトペッパー、オークを後味に感じる赤ワインです。

【受賞歴】
2011 ヒルトン ヘッドインターナショナル ワイン ジャッジ&コンペティション ダブル金賞
2012 環太平洋ワインコンペティション 銀メダル
2012 サンフランシスコ クロニクル ワイン コンペティションン 金メダル
と書かれています。カリフォルニアのワインは概して「お前は陽キャだろう」と言いたくなるようなジューシーさが特徴です。図書館で静かに本を呼んでいるお嬢さんをイメージするピノ・ノワールとはちょっと相容れない気がしますが、フォレストヴィルはそこまで明るい雰囲気でもなく、ピノ・ノワールの個性である軽い口当たりをそのままに、スイスイと飲めること間違いなし。

ここまでクオリティの高いピノ・ノワールが598円(+消費税)で味わえるのは滅多にないことですから、もしカルディに立ち寄ることがあったらためらわずに即買いしてもいいでしょう。