郵便受けのなかにこんなハガキが入っていました。

東京都内でLPガスをお使いの皆様へ
7月分~9月分のLPガス料金を値引きします

東京都では、LPガス使用料金上昇の影響を受ける都民や事業者皆様の負担を軽減するため、使用料金の値引きを行います。

対象 都内のご家庭や飲食店などの業務用としてLPガスをお使いの方

値引き額 1,000円/月(合計最大3,000円)
東京都のHPにも同じことが書かれていました。

国際情勢の影響によるエネルギー価格の高騰や為替の変動等により、様々な物価が高騰し、都民や事業者に影響をあたえています。中でも、ご家庭等でご利用頂いているLPガスについては、輸入価格の上昇等の影響により、小売価格が高止まりしています。
このため東京都は、都民の皆様の負担軽減策としてLPガスを利用するご家庭や飲食店等の方に対し、販売事業者を通じて使用料金を値引きします。

本事業に関して、消費者である皆様ご自身でのお手続きや、各販売事業者へのお申込み等は不要です。
ああそうなんですね。東京都さん、ワイのために優しいなあ・・・。1,000円あれば昼ごはんが2回食べられるや。嬉しいなあ・・・。

と一瞬思ったものの、この事業の原資ってなんだろうと考えると私の給与から一方的に控除される住民税じゃないでしょうか。住民税を市区町村および都道府県に納税して、東京都はこの税を原資として私のガス代を1,000円安くしてくれるというのです。

しかもよく読んでみると、一般家庭だろうが事業者だろうが1,000円としか書かれていません。
あのー、私みたいな単身世帯と事業者ではガスの使用量がぜんぜん違うと思うんですけど・・・。細かいことはとにかくどうでもいいから、つべこべ言わないで1,000円もらってくれということなのでしょう。

このようによくわからないお金の循環というのはしばしば見られます。
最近でも異次元の少子化対策とかいう政策が発表されました。
政府は22日、「こども未来戦略会議」(議長・岸田文雄首相)の第4回会合を首相官邸で開いた。「異次元の少子化対策」の財源確保策を巡り、岸田首相は、企業を含め社会全体で子育て世帯を支援する「新たな枠組み」を設ける考えを表明。公的医療保険など社会保険料の引き上げが軸となる見通しだ。政府は次回会合で財源確保の素案を示し、6月にまとめる経済財政運営の基本指針「骨太の方針」への反映を目指す。
岸田首相は会合で、「企業を含めた社会全体が公平な立場で子育て世帯を支援する新たな枠組みを検討し、結論を出す」と述べた。「消費税を含めた新たな税負担は考えていない」とも改めて強調した。 

(時事通信2023年5月22日記事「財源確保へ「新たな枠組み」=少子化対策、社会保険料上げ軸に―首相「企業含め社会全体で」 」より)
「消費税を含めた新たな税負担は考えていない」とあるものの「公的医療保険など社会保険料の引き上げが軸となる見通し」とも書かれています。
社会保険とは健康保険・介護保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険のこと。このうち労災保険料以外の4つは給与から控除されています(短時間勤務の場合は話がすこし異なります)。

お金には色も匂いもなく、ただの数字です。つまり所得税が1,000円重くなろうが、雇用保険が1,000円重くなろうが、1,000円は1,000円です。
しかも社会保険料は、当然ながらサラリーマンであれば負担するわけですから、異次元の少子化対策というのは育児中のパパから財源となるお金を追加で徴収し、これを政府が一旦受け取ったうえでまたこのパパに還流するという構図になります。

考えれば考えるほど、何じゃそりゃという気分になってきます・・・。