TVアニメ『にじよん あにめーしょん』第7話「ランジュとジョーカー」では、ニジガクメンバーがババ抜きを始めます。


ジョーカーを持っているといつまでも上がることができないので、「これがおすすめです」などと言って相手になんとか押し付けてしまうのがババ抜きの攻略ポイント。
2023年新春のラブライブ生放送でもそうやって人に引かせたり、「この世界は自分で取りに行かないとだめなのよ」などと言ってそのおすすめを拒否したりと国際政治さながらの心理戦が展開されていました。

鐘嵐珠は最後までジョーカーを持っていたので最下位。
「やっぱり・・・、特別なカードはいつも一人ぼっちなのね」とつぶやく彼女。
気を利かせて周りのメンバーがジョーカーをもう一枚持ってきて「そろった」ということにすると、彼女は嬉しそうな笑みを浮かべるのでした。

知っての通り鐘嵐珠は『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』TVアニメ2期でスクールアイドルをやめて帰国するという決断を下します。理由は、同好会メンバーの活躍を目の当たりにし、自分の限界を思い知らされたためでした。圧倒的なカリスマ性と卓越した歌唱力、ダンス力を武器に人気を博しても、一人の力には限りがあり、団結とか連帯とかには結局かなわないのだ・・・。そのことを理解したとき、彼女はきっと挫折の味を知ったことでしょう。
結局、彼女は説得されて日本にとどまることになり、周囲に張り巡らせていた壁が溶けてゆくことになりますが、この一連の流れは『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のなかでも際立って美しい場面だと思います。

「やっぱり・・・、特別なカードはいつも一人ぼっちなのね」。この独白は『ラブライブ! スーパースター!!』TVアニメ2期に登場するウィーン・マルガレーテにもつながるものがあるでしょう。
彼女もやはり一人でLiella! に勝るパフォーマンスが可能な実力の持ち主。それがゆえにプライドもスカイツリー並みに高く、言わなくていいことをよりによってカメラの前で言ってしまうことも。それで敵を増やしていることに無自覚だから一人ぼっちなんですよ・・・。

鐘嵐珠といいウィーン・マルガレーテといい、能力が高い人を見ていると、であればこその孤独というのがあるのだろうということがなんとなく察せられます。

ちなみにこのブログは「友だちいない研究所」。べつに能力が高くなくても友達がいなくて一人でグループワークをやったり一人で焼肉屋に行ったり一人でポムポムプリンカフェに行ったり一人でピューロランドに行ったり一人で空き部屋で昼ごはんを食べながら「ナチスがどうした」「沖縄戦がどうした」といったドキュメンタリー番組を見る暗い感じの奴がいます(私)。

そんな奴と一緒に働きたくないでしょうし、だから大学では友だちが全然できなかったんですね。

特別なカードはいつも一人ぼっち! 
特別じゃないカードもいつも一人ぼっち!!