「Why Japanese people?」で有名な厚切りジェイソンさんは漢字を勉強していて「これは一体なんだろう」と疑問に思うことが多々会ったらしく、自著『日本のみなさんにお伝えしたい48のWhy』という本でも素朴な疑問をぶつけています(というか、それ自体がネタなんでしょうね)。

「円」という漢字。これは「まるい」とか「えん」と読みますね。
しかし四角が多用され、ぜんぜん丸くありません。「これほどまるくないものは存在しないダロウ!」
うーん確かにそうだ。

「軽」という漢字。なぜ車という字が入っているのでしょう。「車なんかじゃなくてほかにもっと軽いものがあったはず!!」確かに毛の方が圧倒的に軽いわけですから、「軽」の車の部分には「毛」が入っていてもOKですよね。糸だって軽いので「経」が「かるい」という意味になっていてもおかしくないでしょう。もしかしたらそういう時間軸の歴史がどこかにあるのかもしれません。そっちの世界に行ってみたいかというと、話は別ですが。

「狩」という漢字。ケモノを守ると書いて「狩」。いえ、守るんじゃなくてやっつけて焼いて食べるのが狩りですから、完全に逆ですね。これは私も不思議に思ってオンライン漢字辞典を調べてみました。しかし肝心の由来が記載されておらず、なぜ攻めているはずの自分が守る立場になったのかまったく分かりませんでした。
思うに、単独でマンモスとかライオンに襲いかかると防戦一方になってしまうので、ヒトは集団を形成することを覚えたという太古の記憶がこの文字に封印されているのではないでしょうか。違うと思いますが。

「銅」という漢字。金と同じなのが銅。どう考えても違うでしょう。銅メダルが金メダルと同じなら「2位じゃだめなんですか」どころではなく「3位でもOKですね」で終わります。私は金の積立投資をやっているので、銅と金が等価になると大損してしまいます。絶対に金と同じにしないでください。

「歩」という漢字。でも分解すると「少し止まっている」です。ぜんぜん進んでおらず、ただの休憩です。実はこの文字の成り立ちは象形文字。つまり2本の足の足跡を表現したものが少しずつ変わってゆき、「歩」になったとか。

「炒」という漢字。火が少ないと炒め料理を作れません。中華料理を思い出してみてください。わりと早く出てくるイメージがありますね。じつは中華料理には素早く火を通して、素材のうま味や食感を最大限に生かすという特徴があります。マストアイテムは中華鍋。浅く底が丸くなっています。こういう形をしていることで熱伝導率が高くなり食材に熱が伝わりやすいことから、チャーハンや唐揚げ、回鍋肉などを作るときに大活躍するとか。

うーん、日本人だと毎日当たり前のように漢字に接しているのでこんなことは指摘されて初めて気づくことですね。
ちなみに厚切りジェイソンさんの漢字の覚え方は、たとえば「炒」を覚えようとすると、炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒炒と何度も書くのではなく毎日ちょっとずつ書くことだとか。そして同じ漢字を何度も書かず、旧 寸 升 只 夫 平 矛 式 などのようにいろんな文字を書いていくことで、これを1日10分かからないくらいでやってしまうそうです。これを日課に組み込んでいるのだとか。こうやってちょっとずつ自分が賢くなっていけば、1年後には何もしなかったときよりも大きな差がついているだろうというのが厚切りジェイソンさんの考え方です。ふーむ、勉強になりました!