紅茶を簡単に飲もうとすると、やはりティーバッグを使うのが最も簡単でしょう。
1回ぶんの紅茶を抽出するのにちょうどよい量のお茶っ葉が個別に袋にまとめられていて、とても便利。
ただイギリス人に言わせると、ティーバッグをカップから引き上げるときの様子が「溺れたネズミを引っ張り上げるのに似ている」のだとか。そういわれるとなんだか本当にそういう気分になってくるから不思議なものです。

このティーバッグ式の紅茶はドン・キホーテとかに行くと100杯ぶんのティーバッグが298円とかで販売されています。わざわざドン・キホーテまで足を伸ばさなくても、そのへんのドラッグストアでもやはり似たような価格で買うことができます。

こういう価格になじんでしまうと、少し高い紅茶を買うことにためらいを感じるようになり、ますますケチのループにはまってしまうのでした。

そしてある時思い立つのでした。これではいかんと。

そしてティーポットを買い求め、ティーバッグではなく本当の葉っぱで紅茶を淹れるようになるものの、しばらくして気づきます。

ティーポットって一人用の容量じゃないから、一人で飲むとお腹がダポダポになってしまうと。

ちょっと多いな、こんなにいらないよな・・・。

そういう気持ちになると、卒業したはずのティーバッグにまた舞い戻ってきてしまうのでした。

このループを2,3度繰り返して、ついに私はティーバッグの紅茶を簡単に卒業できる方法に気づきました。気づいてしまえば簡単、こんなラクな方法があったのか・・・。

単に、ティーポットの中に付属している金網式の茶こしだけ単独で使えばいいではありませんか。

この金網をティーカップの中に立てらせて茶葉を1杯分中に入れ、上からお湯を注いで2分待つ。

ただこれだけ。こんな簡単なことになぜ今まで気づかなかったのでしょうか。これでトワイニングスだろうがフォートナム・アンド・メイソンだろうが、色々な紅茶のブランドを楽しむことができるようになりました。
紅茶は本来香りが高く、その匂いを楽しんでいるだけでリフレッシュできてしまうものなのに、一度安売り商品を追い求めるループにはまってしまうと、紅茶本来の美味しさや良さからかけ離れてしまった場所に到達してしまいます。これまでの自分がまさにそれでした。

ティーバッグ式の紅茶をこうして卒業した私は、きっとこれからたくさんのブランドを楽しむことになるでしょう・・・、でももっと早く気づいても不思議ではなかったです。残念。

ちなみにですが、レストランでの話ですが、紅茶はソーサーを持って飲んでOKである一方、コーヒーは持ってはいけない、ということになっています。
コーヒーはコース料理のあとなど、テーブルのある状況でしか出ないものですが、紅茶は庭などそもそもテーブルがないところで提供されることが多かったため、ソーサーを持って飲んでもよい、というマナーが長い歴史の中で確立されてしまいました。
(テーブルマナーの本にそう書いてありました。)