ブログというのは面白いもので、時間がなくて適当に書き散らしたような記事がゲリラ豪雨のようにアクセスを集中的に集めるということがあります。

「バーチャルリアリティは悪であるということをハッキリ言う」という面白い発言が平成12年7月7日(金)教育改革国民会議第1分科会でなされていました。そこで私は、なんじゃそれは? と思いついネタにしてブログ記事に仕立て上げてしまいました。
読み返してみると、私の記事はべつに面白くもなんともなく、むしろ「バーチャルリアリティは悪であるということをハッキリ言う」の破壊力が際立ちます。さすが有識者先生!

どうやらこの発言は不定期的に蒸し返されるらしく、たまにTwitter界隈でも盛り上がる時があります。

私のこの記事もどうやらツイートのリンクからアクセスされているようです。
本日アドセンス広告の収益を確認したら妙に儲かっているので「?」と思っていたのですがこれが原因だったのですね。ありがたいありがたい。

似たようなことが前にもありました。「かにパンの賞味期限は1カ月もある。残業に備えて机の引き出しに入れておいて損はなかろう」という毒にも薬にもならない記事を書き散らしたことがあります。

当然そんな記事を読む人はいません。

そして時は流れ・・・。大型台風が東京を通り過ぎた後に、とある有名人がコンビニに立ち寄ったところ、大量のかにパンを目撃します。流通網が一時的に混乱していたようですね。この方は「かにパンの賞味期限は1カ月もあるのか。知らなかった。勉強になったぜ」みたいなことをブログに載せたところ、その記事がAbemaか何かで拡散されたらしく、その波及効果で「かにパン 賞味期限」のようなキーワードで検索する人が一時的に急増しました。

このキーワードで検索したところ、どうやら私のブログが当時はGoogle検索で1位だったらしく、やはりたった1日で1000人を越える方に読まれました。まあそんなキーワードを狙って記事を投下する書き手なんて皆無でしょうから、ガラ空きだったのでしょうね。


ブログで棚ぼたを期待してはいけない

しかしこんなことは年に1回あればいいほうです。そしてこれはあくまでもまぐれ当たりであることを自覚すべきであって、一般人の書くブログは閑古鳥が鳴いて当たり前です。だってサラリーマンが発表できるコンテンツなんて、面白い訳ないですよ・・・。

「突然アクセスが増えてすぐに減る」というのは、株の取引で言うところの「イナゴタワー」です。その企業の実力とか将来価値への期待とかとは無関係に、なにかのはずみで投機的な買い入れが急増して価格が釣り上がり、すぐに投げ売り状態になって株価が乱高下してしまう、あの迷惑な値動き。イナゴタワーを見るにつけ、お金を追いかける人間の浅ましさが凝縮されているようで私はますます人間嫌いになっていくのでした。

それはさておき、ブログの書き手ができることといえばやはり少しでもマシな文章を発表できるように日々目を皿のようにしてネタ集めし、嫌いな上司の口癖を聞けばそれを記事で揶揄してやろうかと胸に誓い、偉そうな後輩に出くわせばどうやってブログでこっそり処刑しようかと虎視眈々チャンスを伺う・・・。これくらいしかないでしょう。

どんなに会社が、仕事が嫌いでもブログが人生の母艦になっていれば「くそっ、ワイには自分メディアがあるんや。ワイ城に帰れば無敵やで」と奮起することができます。自分のブログに一時的にアクセスが急増しようとも有頂天にならず、いつものように根暗で陰キャな平常心をキープしてコソコソと記事を書き続けるしかないようです。