NHKで放送されていた『ラブライブ! スーパースター!!』第2期はラブライブ優勝とともにウィーン国立音楽学校の留学が中止になったことが明かされ、「一体どうなるのか!?」という驚愕の幕切れとなりました。
間髪入れず第3期の制作が決定。そして3期生の一般公募がアナウンスされるなど、おそらく2023年となるであろう放送への期待が高まります。
でも一体、どうしてウィーン国立音楽学校は留学中止を決定したのでしょうか。
本当の理由は第3期の第1話あたりできっと明かされるはずですが、勝手に事情を察してみました。
なぜ澁谷かのんのウィーン国立音楽学校への留学が中止になったのか
澁谷かのんの家に1通の手紙が届いています。送り主の住所はNotenschlüsselallee 1。
Notenschlüsselは日本語では「音部記号」。音部記号とは楽譜の左端に書かれている「ト音記号」とか「ヘ音記号」のこと。alleeは「通り」ですから、日本語に訳すと「音部記号通り」。架空の地名でありながらドイツ語をきちんと調べて作った言葉なんですね(オーストリアの公用語はドイツ語です)。
それにしても留学生の受け入れを決定しておきながら、こんな小さな封筒(ほんとにただの手紙が入るくらいの大きさ)の通知書で学生の将来をねじ曲げてしまうなんて、かなりいい加減な学校ですね。
じつはオーストリアという社会そのものがかなりザル・・・というか雑で、たとえばウィーンの地下鉄はJRのような改札ゲートがないため、理論上無賃乗車が可能です(検札に来られたら罰金ですが、そんなに頻繁に出くわさない)。
ともあれどうして澁谷かのんのウィーン国立音楽学校の留学が中止になったのでしょうか?
1.結ヶ丘女子高等学校との協定に不備があった
留学生の送り出し、受け入れを行うにあたり、学校同士で協定書を取り交わすということはよくあります。が、その内容に不備があることがわかり、留学生として受け入れできなくなった。
たとえば、「ウィーン国立音楽学校が外国から学生を留学生として受け入れる場合、その学生は後期中等教育の〇〇段階を修了していること」のような前提を結ヶ丘女子高等学校または澁谷かのん自身がクリアできていなかった。
とはいえこういう協定書は現実には顧問弁護士などにリーガルチェックを依頼するはずですから、もしそういうミスがあったとすれば低レベルな話です。
2.オーストリアの政情
これはラブライブとは無関係に、ウィーン国立音楽大学などのドイツ語圏の音楽大学での現実の話ですが、東アジア諸国からの留学生が多数を占めるという現状があり、その結果として「国民の税金で運営されている国立大学に、外国人留学生をこれ以上受け入れることに反対である」のような意見は一定数あります。そういう世論がオーストリアの政情を動かし、国立大学の運営にも影響を与えた。
3.ウィーン国立音楽学校の問題
学生寮や履修可能な科目群、ドイツ語ノンネイティブ学生へのサポート、奨学金の枯渇など、インフラや予算執行における不備が発覚した。
4.マルガレーテ家の事情
マルガレーテ家の家族が、「ウィーンは本国に戻る必要はない。このまま日本にいたほうが本人にとってよい修行になる」と判断した。このため澁谷かのんをオーストリアへ招く理由も消滅した。
自分なりに考えてみるとこんなところでしょう。アニメ作品である以上、理由1~3はちょっと考えにくいので4が妥当な線ではないでしょうか。でも学生を受け入れます、やっぱり受け入れません、という状況になった場合、現実世界なら最低でも校長などによる謝罪訪問は必要でしょうね。
いずれにせよシリーズ初となる第3期の放送を楽しみに待ちたいものです。
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