2022年7月よりNHKで放送されている『ラブライブ! スーパースター!!』で強力なライバルとして立ちはだかるのがウィーン・マルガレーテ。お前、何者だ? と思うほど情報が公開されていないため経歴が謎に包まれています。そもそもなぜ中学生なのにラブライブに出場できたのか? この疑問に答えるために私は以下の記事を作成したことがあります。


彼女は「ラブライブ!」シリーズのなかでも異色のキャラクターであることは間違いないでしょう。しかしラブライブ出場の理由が、「いかに"アイドルがくだらないか"を示すため」だなんて、普通の人はそんなことは言いません。本当にアイドルがつまらないならそもそも大会になど出ず、劇団四季の採用試験でも受ければいいのに・・・。

第2期第10話で彼女が歌うのは「エーデルシュタイン」。「エーデルワイス」じゃなくて「エーデルシュタイン」。ドイツ語の題名ですね。




Edelは「高貴な」、Steinは「石」で高貴な石つまり宝石のこと。なんだかスクールアイドルじゃなくてどっちかというとサラ・ブライトマンみたいです。

 


それはともあれ、ウィーン・マルガレーテってもしかしてバレエ経験者なんじゃ・・・?


ウィーン・マルガレーテってバレエ経験者?

「Butterfly Wing」でも脚を180度ほど開く動きがあったのでその時に気づいているべきでしたが、「エーデルシュタイン」を歌い終わったあとの腕の動きもバレエのような雰囲気があります。

Wien - コピー

この腕を上げて下ろすときの丸みを帯びた所作というのは「ポール・ド・ブラ」を意識しているのではないでしょうか。ポール・ド・ブラというのは「あるポジションから別のポジションへの腕の運び」を意味する言葉であり、バレエではいくつか定められた腕のポジションがあります。そしてどんな動きやポーズであっても、必ずポジションを通過して腕を運ぶという約束事があるのです。

このポール・ド・ブラも厳密にはロシアとかイギリスとか、国やバレエ団によって流儀が若干異なりますが、共通しているのは

・腕は丸みを持たせて少し弧を描くように

・指先は美しく整えて、肩を下げること

ということ。こういう点に注意しつつもう一度「エーデルシュタイン」を見返すと、歌い終わってから一瞬腕を持ち上げ、そして下ろすあたりの動作はバレエを意識していると言えなくもない気がしませんか。

文字で書くとよくわからないと思うので、実例を挙げましょう。
以下の動画は『白鳥の湖』の一部です。
舞踏会に悪魔ロットバルトとその娘オディールが現れますが、オディールは悪魔の魔法によって、オデット(白鳥に姿を変えられてしまったヒロイン)と瓜二つの姿になっています。オディールをオデットと思い込んだ王子は、その場で結婚の誓いを立ててしまう・・・というもの。



そもそもウィーン・マルガレーテの舞台衣装もどことなくバレエとかオペラに出てきそうな雰囲気があります。その意味でも「アイドル」という枠組みには当てはまりにくく、自分の力を見せつけたいという謎の理由でわざわざラブライブに出場してきたことがますます不可思議に思えてきてしまいました・・・。