毎年10月1日に行われる(こともある)のが内定式というもの。私が新卒で就職した会社にはありがたいことにそういうものはありませんでした。

しかし内定式がある会社は内定式がある(当たり前)ので、まだ学生だというのに行きたくもない会社にスーツを来て顔を出さなければなりません。

この内定式とかいう余計な会合では社長のありがたいお言葉を拝聴したり、内定者の懇談会のようなものがあったりと無駄に1日がつぶれてしまいます。

これでもまだマシなほうで、バブル時代の就職協定では10月1日以降が内定を出せる日となっていたため、この日の内定式に出席することイコール入社確定でした。ライバル企業に学生を持っていかれないために内定式と称してリゾートホテルや海外旅行に連れ出すとかいう事例もありました。そうやって事実上身柄を拘束してしまうんですね。

時代は流れ、日本は長期衰退に陥りそういう風景も見られなくなりました。

が、内定式という面倒な儀式は残り、私のように人と会うのが嫌いな人は出席するのが本当に苦痛でしょうね。

で、そういう性格の人だけに内定式で同期と連絡先を交換して仲良くなったり、という流れに乗り切れないで孤立してぼっちになるというのは非常によくある光景だと思います。


内定式で孤立してぼっちになったらどうしたらいいか

まだ働き始めてもいないのにLINEグループとかが発生したりして、本当に馬の合う奴かどうかわからないのになんとなく仲良くなったり・・・。で、月に1回くらい飲みに行こうぜとなっても、自分だけその輪に入りきれない。これは肩身が狭いですね!

そういう人間関係が構築できていると、入社してからも他部署とのコミュニケーションがやりやすくなって仕事面でも有利なことがあります。

ただしメリットばかりではありません。デメリットだって当然あります。
内定式から入社までに、余計な男女関係が発生してその後別れたりということだって十分ありえる話で、「あいつ、男グセめっちゃ悪いぜ」「え、お前あの女とヤッたの?」とかいう、入社前だというのに超マイナスからのスタートになる場合も・・・。

さらには、仲が良くなりすぎて、プライベートのことを必要以上に喋ってしまうと、仕事の立場上対立する部署同士に配属されたときに「弱みを握られた」形になることもあります。

会社はあくまでも業務を行い、その対価として賃金を獲得する場所なので、そもそも学生時代のような人間関係を期待するほうが甘いのです。でも学生時代は学生時代以外の人間関係を経験したこともないので、仲良くなりすぎることのデメリットを想像もしないのです・・・。

さて本題の、内定式でぼっちになったらどうしたらいいか。
こればかりは入社してから周囲の同期と仕事を通じて信頼関係をしっかり構築していくか、仕事の後の飲み会とかでちょっとずつ仲良くなっていくしかないでしょう。そうやって人間関係を深めていけば、いつか「お前って入社まではこういう奴だと思ってたけど、じつはそうじゃないんだ!」とポジティブな評価に転換する日が来ることでしょう。

私もそのパターンで、内定式こそなかったものの入社直後は同期と仲良くなることができず、打ち解けるまでに1年かかりました。さらにその1年半後に転職して、残された同期もほとんどが転職して、別の街に暮らして結婚して、子供ができて、ということがあって人間関係はチャラになりましたけどね・・・。(えてして、結婚して子供ができるとそれ以前の人間関係の大半はフェードアウトするものなんです。)

こういう長いスパンで見ていくと、内定式でぼっちになったというのはあくまでも見かけ上の「短期的な損失」でしかなく、5年、10年という長期的視点に立ってみると大した損失ではありません。
結局のところ、性格の悪いやつとか素行の悪いやつは内定式前後で一時的に人気者になれたとしても長続きせず、陰キャであっても仕事をきっちり仕上げることができればやがて信頼を獲得することでしょう。

え? 陰キャで性格が悪いとどうなるのか? 自分で考えてくださいね・・・。