現在NHKで2022年9月現在放送中のTVアニメ「ラブライブ! スーパースター!!」第二期では突如としてウィーン・マルガレーテという強敵が現れます。まだ中学生だというのに、代々木スクールアイドルフェスに参加してLiella! を上回る評価を獲得。なんという不意打ち!

しかしその後は姿を消し、8話に再登場。
9話ではSunny_Passionに勝ち、次のステップへと歩みを進める様子が描かれています。



Sunny_Passionの二人の「今年は最後だからまた優勝目指したい」みたいな台詞を聞いた瞬間、不吉なフラグだなと思っていましたが予感は的中してしまいました。

でもラブライブって高校生から出場可能なんじゃないの? 部活動として学校から認められていないと出られなんじゃないの? あれ、いつの間にかルールが変わった? ・・・と余計なことに気がついてしまいます。でもそれをいちいち説明しているとシラけてしまいますから、とにかく参加しているということは参加できているんでしょう・・・。


残酷な音楽の世界

音楽はつくづく残酷なもの。プロの音楽家になろうとすると、子供のころから何時間にもわたってピアノやヴァイオリンを練習して基礎技術を身につけなければなりません。そうでなければ名門とされる(つまりプロ志望なら絶対目指すべき)東京藝術大学とか桐朋学園大学とかを目指すのは夢のまた夢。

でも技術があるということとプロの表現者として通用するセンスがあるかどうかは別の話。後者は往々にして音楽大学に進学してから、やっと分かるもの。大人になって「自分は技術があってもセンスがなかった。とても音楽で食べていけない」と気づくなんて、残酷なものです。音楽じゃなくて普通の勉強に集中してたら、東大を卒業して官僚にでも銀行マンにでもなれたでしょうね。

日本で最も有名な音楽コンクールといえば戦前から続く「日本音楽コンクール」。このヴァイオリン部門の今年の参加資格は「2022年7月31日現在満15歳以上満29歳以下」。
つまり「一流音楽大学を卒業し、海外の音楽大学で修士課程、博士課程を取得した私が、15歳に負けてしまった」ということは理論上ありうる話で、現実に千住真理子さんや諏訪内晶子さんは15歳最年少でこのコンクールで1位を獲得しています。つまりそのとき、高校1年生に負けてしまった大学生、大学院生が多数いたことを意味します。

全然ジャンルの違う話ながら、ウィーン・マルガレーテみたいなライバルに遭遇してしまったら・・・、そりゃ勝利のために躍起になりますわ・・・。


ラブライブ! スーパースター!! 今後の展開を勝手に予想する

まだ放送中の作品のことなのでなんとも言いようがありませんが、自分の技量を誇るウィーン・マルガレーテの姿を見ているとどうしても吉川英治『宮本武蔵』がだぶります。
この小説では最終章でついに武蔵は佐々木小次郎と巌流島で雌雄を決することになりました。張りつめた戦いの末に武蔵は佐々木小次郎をついに下します。そして武蔵の心にはある思いが去来するのでした。

剣を把っての強さ――単なる闘士としては、小次郎は、自分より高い所にあった勇者に違いなかった。そのために、自分が高い者を目標になし得たことは、恩である。
だが、その高い者に対して、自分が勝ち得たものは何だったか。
技か。天佑か。
否――とは直ぐいえるが、武蔵にも分らなかった。
漠とした言葉のままいえば、力や天佑以上のものである。小次郎が信じていたものは、技や力の剣であり、武蔵の信じていたものは精神の剣であった。それだけの差でしかなかった。

(引用内の強調は私によるものです。)
もしLiella! がウィーン・マルガレーテに勝るものがあるとしたら、スクールアイドルの素晴らしさを信じ、日々自分たちが輝くため、さらには学校をもり立てるため、といった「志」です。(実際問題、ウィーン・マルガレーテの言動にはどことなくアイドルという存在を軽視している様子が見られます。だったらアイドルフェスなんて出なければいいのに。)
Sunny_PassionもLiella! たちをライバルとして認めているのも「アイドル」という立場への向き合い方に共感するところが多かったからでしょう。

こうした志や仲間との結びつき・・・つまり精神的なところが今後の「ラブライブ! スーパースター!!」が展開していくうえで重視されてくるのではないか・・・。あくまでも予想ですが。


それにしても。

ウィーン・マルガレーテってなんだか友だちいなさそうな空気があります。なんだ、ワイと同じだな!