世の中の失敗のほとんどはナポレオンのこの言葉に集約されるでしょう。

「お前がいつか出会う禍は、お前がおろそかにしたある時間の報いである」。

8月31日になっても夏休みの宿題が終わらないのび太くん。夏休みは40日あったのになぜかまったく宿題に手を付けておらず、最後の最後になって泣きを見る・・・。いや要領悪すぎだろ。そう思いながらTVを見ていた小学生はいつか大人になり、似たような目にあうのでした。

いえ、大人になる前にほとんどの人はのび太くん状態になっているはず。
高校3年生の最後に待ち受ける関門である大学受験。大学入学共通テストのあと、私立大学の一般選抜そして国公立大学の2次試験を突破しなければなりません。

が、「1,2年のうちにもっと世界史を真面目にやっておけばよかった」的な後悔をする人の多いこと多いこと・・・。後悔先に立たずとはよく言ったものです。

こういう人は就活のときにも「もっと早くから筆記試験対策をしていればよかった」「もっとサークル活動でアピールポイントを作っておけばよかった」「学生時代に打ち込んだもの? コロナワクチンしかない」なんてことを思います。

それで心機一転、社会人になってからは常に用意周到なビジネスマンに生まれ変わる・・・なら楽な話はありません。
「苦手な業務から逃げ回ってたらお客さんからクレームを受けてしまった」「決裁前に資料が全然整ってないので急いで作ったら間違いだらけだった」なんていうしょうもないサラリーマンになっていること間違いなし。

しかしこういう人に限ってなぜか「新年の決意」ばかりが立派なのです。
元旦の朝日を見つめながら、「今年こそTOEIC800点突破!」とか謎に意気込むものの、「まあ正月くらいお笑い番組でも見るか」。その後エンジンはかからず、春になるのでした。
武者小路実篤の『お目出たき人』に、こういう人物が登場します。
彼は固く決意します。「自分は男だ! 自分は勇士だ! 自分の仕事は大きい。明日から驚く程勉強家になろうと自分は自分を鼓舞した。その内にねてしまった」。このTOEIC男も同じですね。

人間が変わる方法は三つしかない。 一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変える。 この三つの要素でしか人間は変わらない。

大前研一さんは人生を変える方法としてこの3つを提唱しています。筆頭に挙げられているのが時間の使い方であることに注意したいですね。
要するに世の中の大半の人間は時間配分を変えることができないのです。だから人生が変わらないんです。具体的に言うと、いつまでも不満を抱えたまま「でも」「だけど」を反芻して同じ会社に勤めることになるのです。

まあ確かにそんな人生は失敗ではないでしょう。でも成功とも言えないでしょう。成功を目指すのではなく、失敗しないことを目標にするのってなんだか日本人的ですね。ただ50代、60代になってから、この人が「お前がいつか出会う禍は、お前がおろそかにしたある時間の報いである」という言葉の重みを噛みしめるかもしれません。あのとき努力していれば、別の人生が待っていたかもしれないのですから。


「お前がいつか出会う禍は、お前がおろそかにしたある時間の報いである」。後悔しないための方法とは

ベタベタな方法ですが、やはりこれが王道でしょう。大前研一さんの「時間配分を変える」を実践するしかありませんね。
有名な『7つの習慣』では、タイムマネジメントの優先順位として第1に「緊急かつ重要なこと」に手を付けろと説いています。締切のある仕事や病気・事故対応、壊れた機械の修理などです。

2番めに優先すべきなのが「緊急ではないが重要なこと」。
ここになるべく時間を多く配分すれば、人生に後悔しなくて済みそうです。
具体的には豊かな人間関係づくり、将来に向けた準備、リスク対策、自己啓発、価値観の明確化、真の意味でのレクリエーション。

逆にやってはいけないものが噂話、見せかけだけの仕事、意味なくTVを見ることなど。たしかにこんな事に時間を使いたくないですよね。

「お前がいつか出会う禍は、お前がおろそかにしたある時間の報いである」とは本当によく言ったものです。百田尚樹さんの著作に『成功は時間が10割』というものがありますが、人生の成功者はまさしく時間の征服者ですね。