仕事がどうでもいいと思うようになる職場の雰囲気とは? 私なりに考えてみました。

もし自分のやりたいことと、やらなければならないことが一致していて、それでお金を稼げて生活が成り立つならとても幸せなことです。そういうのを天職というのでしょうね。

現実にはそうではない人のほうが圧倒的多数です。そりゃそうでしょう、「これをやらせたら誰にも負けない」なんていう抜きん出た「何か」があればサラリーマンなんかにはなってないはずです。選挙に立候補したり、ホームランを打ちまくったりベストセラーを連発したりしているはずです。

そういう人は何万人に1人の能力で、そんな才能も環境も欠けていたからこそ、小さく成功するためのサラリーマンという道を選ばなければなりません。

特に新卒一括採用で大手企業に就職してしまうと、配属ガチャなんていうものがあります。細かい数字が苦手なのに経理に配属されたり、コミュニケーションが苦手な研究職向きの人がなぜか営業に回されたり・・・。自分の素質は若いうちには分からないものですから、こうなってしまうと不幸としか言いようがありません。

20代のうちはそれでも「よしやろう」という向上心があるものです。理由は単純で若いからですね。
30代にもなるとだんだん家族や同級生の死に直面するようになり、「残された自分の時間で私は何を残すのだろう」と考え込むようになります(私はそうでした)。そうなると「サラリーマンって結局は社長の商品を売って社長の貯金を手伝ってるだけじゃないか!」と気づかなくていい真理に目を向けるようになります(もろ私)。

で、「こんな仕事どうでもいいや」となります。その気持が加速する職場とは・・・。

私なりに考えた、仕事がどうでもいいと思うようになる職場の雰囲気とは

人は言葉で迷い、言葉で悟る生き物です。人間だれしも案外単純なもので、ちょっとした「ありがとう」「あなたにこれをしてもらえて嬉しかった」といったような言葉でモチベーションが上がるもの。
逆に、そういう言葉があまりない職場だと仕事がどうでもいいと思うようになりがちでしょうね。

「そういう言葉があまりない職場」とは具体的にどんなところでしょうか。
ちょっと考えてみればすぐにいくつもリストアップできます。「新しい価値を生み出そう」という外向きの役割が期待されるのではなく、「正解が最初から決まっていて、それを目指すことを良しとする」タイプの職場です。

経済評論家の勝間和代さんは、週刊東洋経済の対談記事でこのように述べています。
(働きづらかった)会計事務所とは反対に、私にとってマッキンゼーはとても働きやすい職場だったんですよ。

会計士は「収束系」、つまり「数字が正しいか、間違いがないか」を確認する仕事。何かをミスするたびに、減点されてしまいます。

一方のマッキンゼーは「発散系」で、アイデアビルディングをする仕事です。「こういうことやりたいんです」「こういうアイデアどう思いますか?」とどんどん提案する人が「価値を生む」として評価される。私たちは、後者が得意なんです。

(https://toyokeizai.net/articles/-/230006?page=4より)

「会計士は「収束系」、つまり「数字が正しいか、間違いがないか」を確認する仕事。何かをミスするたびに、減点されてしまいます」、この手の仕事の特徴は、「誰がやっても同じ結果にならなくてはならない」ことにあります。

決算書類作成、給与計算、人事労務、インフラ保守、鉄道やバスの運行なども大体同じでしょう。
営業マンAと営業マンBが同じ会社に営業して、結果がまるで違うというのはよくある話。
他方であなたが給与を計算したときと、別の人が給与を計算したときで結果が違ってるはずもありません。

すなわち、営業などの仕事ではあなたのパーソナリティが求められ、また評価対象にもなりますが、給与計算などでは「名前のない労働者A」として振る舞うことになります。べつにこの仕事をするのはあなたじゃなくて全然OKということですね。

しかもこの手の仕事は、問題なく回っているときは誰も何も言わないうえに感謝もされないのに、トラブルがあったときだけ責められるという特徴があります。こういう仕事を何年もやっていると、先にも書いた「ありがとう」「あなたにこれをしてもらえて嬉しかった」という言葉に接することはほとんどなく、「なぜ間違えたのか」「再発防止策は」といったネガティブな言葉ばかりになります。

「普通に使えているときは文句がないが、詰まったときだけクレームが来るなんて公衆便所じゃないか!!」、「こんな仕事どうだっていいよ!」、そういう気分になったとしてもまあ不思議ではないでしょうね。

ここで心機一転、新しい職場を求めよう・・・、という発想になれば良いのですが、そんなエネルギーがあるのも若いうちだけ。2,3社を経験すると、「どうせ次の会社も似たようなもんだろうな」「AとA’くらいの違いしかないだろうな」ということが想像され、何をやろうという気も沸き起こらなくなるのです・・・。

ま、社長の貯金が減ろうが増えようが、自分には関係ありませんね・・・。俺の家族でもないし。結局はそういう気分になってくるのでした。


注:以上のことはすべて私自身の体験をそのまま書きました。