知っている人は知っていると思うのですが、知らない人は知らない(当然か)のでブログ記事にしておきたいと思います。

ヴァイオリンの弓の毛替えというのは、お店によっては、即日の渡しが不可能で、1,2日程度必要というところもあります。しかし早ければ3~4時間で終わるというところもあります。

例えば首都圏には数店舗展開しているクロサワバイオリンは昼に弓を預ければ夕方には引取可能。
つまり朝練習して、昼に持ち込んでから映画を見たりして時間をつぶし、夜に帰宅して毛替えの終わった弓で練習を再開ということも可能です。

が、時期によってはやはり繁忙期というのもあるので注意が必要です。引越と一緒ですね。

ヴァイオリンの弓の毛替えは時期によっては時間がかかる

まさにそのクロサワバイオリンのとある店舗に電話してみました。
「4月2日(土)に弓の毛替えをお願いしたいんですけど」
そう伝えると、
「通常ですと3~4時間程度でお渡しできるんですけど、ちょっと今の時期混んでまして、3~4日ほどかかってしまいます」
という回答。

これまで私は大阪などに行く途中、クロサワバイオリンで弓の毛替えと本体の調整を依頼し、2日後に東京に戻ってきてからお店に立ち寄るというパターンでした。
2日あれば本体のニスとかニカワのトラブルも深刻なものじゃなければ大体解決しますしね。

ところがこの4月上旬という時期が駄目でした。
ちょっと考えれば理由はすぐに想像がつきます。音楽大学・高校などへ進学、進級する人が「よし、新学期前に弓の毛替えを済ませておこう!」と思い立ったとしても不思議ではありません。・・・というか、みんなそう思うはずです。

ただしお店の側はそんな繁忙に合わせて職人さんを都合よく採用したり解雇したりできるはずもありません。当然、平常体制の人員配置のまま繁忙期に差し掛かることになります。だから3日も4日も毛替えに日数がかかってしまうんですね。

下手をすると弓の毛替えが新学期に間に合わないという学生だっているでしょう。

対策としては、やはりこういうピークがあるということを見越した上で、その時期を外して毛替えを依頼するしかないでしょう。それが一番確実ですね。

ただ・・・。

弓の毛替えというのはあくまでも「道具」であって、ヴァイオリンの音の9割は自分の腕にかかっています。だからいくら奮発して高い毛を選んだとしても、自分が下手くそだと結局はろくでもない音になってしまうのです・・・。

「なんで毛替えにこんなに日数がかかるんだ!」と予想外の状況に陥って怒っている人もいるかもしれませんが・・・。身も蓋もない話ながら、毛はいいからまずお前が上手くなれよという話なのでしょう。

ただ、春の新学期前にこれだけ混むということは、秋のコンクールシーズンを迎えるころにも似たような状況になっている可能性があります。まあ、コンクールに出場する人は限られていますからそんなことはないとは思いますが、どうしても気になるようであれば事前にお店に電話して自分で情報収集をしたほうが良いでしょう。