電車の広告にまで進出してきたマッチングアプリ、Omiai。

インターネットを通じて友人や交際相手を見つけようという人も世の中には多いでしょう。
しかし世の中には悪い人も山程いるもので、インターネットを通じて自分だけ儲けようと思っている人も。

マッチングアプリで有名なのがいわゆる国際ロマンス詐欺。
外国人(たいてい中国人か台湾人)とマッチングすると、アプリ内のメッセージツールではなくLINEなどアプリ外でのコミュニケーションを求められます。

で、会話していくうちにFXとか仮想通貨とかの投資をもちかけられ、自分のお金を失う・・・、というのがお決まりのパターン。黄金のワンパターンと言ってよいでしょう。

もちろんOmiaiなどの運営会社は手をこまねいているわけではありません。
登録時点で運転免許証などの本人確認書類の提示を求められます。

・・・が、詐欺師のほうが一枚上手で、そういう対策をすり抜けて登録してくる業者の多いこと多いこと。
こういう業者が使っているプロフィール写真は妙に「美人」が多いのが特徴で、要するにモデルさんのInstagram画像を盗用しているのでしょうね。
とはいえ自己紹介文があまりにテンプレだったり、日本語として不自然だったり、ハンドルネームが「パスワードか?」と思うような意味不明なアルファベットの羅列だったりと、見れば「業者だ」とわかります。

でもあまりに業者が跋扈しているとコミュニティとしての健全性が損なわれますね。
Omiaiはこのままではマズいと思ったのでしょう。2022年3月、本人確認審査という仕組みが導入されました。

Omiaiの本人確認は有効な仕組みだろうか?

本人確認審査とは、eKYCと呼ばれる仕組みを利用しています。

eKYCとは、電子的本人確認とも言い、一般的にオンライン上で本人確認が完結することを指します。この度「Omiai」が導入する「LIQUID eKYC」は、生体認証技術を用いてオンライン完結で本人確認を行うサービスで、マッチングアプリ利用時に法令で義務付けられている年齢確認審査業務にも対応します。このサービスは、申請者が実在する人間かどうかを判定する真贋判定を搭載していることから、従来、ネットマーケティングが行っていた公的証明書の画像データのみによる判定に比べ、より精度の高い本人証明と年齢確認を担保することが可能となります。

(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000106.000004974.htmlより)

なんのこっちゃ? という説明ですが、免許証を表、裏、斜めなど様々な角度から撮影させたり、自分の顔を正面、上、右左などいろんな角度から撮影させたりと、「まちがいなく本物だ」ということを判定する仕組みです。

たしかに「免許証の画像をアップしろ」だけなら、ネットから拾ってきた画像でもごまかせますからね。

私もやってみました。さすがにいろんな角度からの顔写真の撮影は面倒でしたが、おかげで本人確認は終了。私のプロフィールに青色のバッジが付きました。つまり自分も「まともな人間だぞ」「業者じゃないぞ」という証明をしたことになります。

これでOmiaiも業者が排除されて、普通の人だけがいるコミュニティになるはず・・・。






・・・と思ったら、まだいるのです・・・。

本人確認済で、怪しい人物が山のように・・・。

ハンドルネームがqwerasdfのような不自然な奴、
プロフィール画像と年齢がぜんぜん不一致な奴、
乃木坂46にもいないような美人で謎に韓国メイクな奴、
経営者で年収1500万円と「嘘だろ」と言いたくなる奴、
高級車に乗っていたりとこれまた不自然な奴、
自己紹介文の日本語が不自然な奴、
自己紹介文がまったく空欄な奴、

こいつらが一体どうやって本人確認の仕組みを乗り越えたのかまったく謎ながら、業者だということは見た瞬間わかりました。

業者だらけのこの光景を見ていると、そもそも本人確認という仕組みはザルなんじゃないか? と思わざるを得ません。
ただ、こいつが業者だというのはマッチングアプリを使っていれば嫌でもすぐに分かるようになりますから、本人確認とかいう仕組みに過剰な期待を持たないで、自分の感性を信頼したほうがよいでしょう。


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