受験のシーズンになりました。大学入学共通テストから私立大学の一般選抜、そのあとに国公立大学の2次試験と進みます。

この時期には受験生は風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりしないように注意しなくてはなりません。

なにしろ、各大学の一般選抜要項を読むと、「インフルエンザにかかった奴は、来るな」と書いてあるのですから・・・。
たとえば慶應義塾大学の2022年度一般選抜要項にはこうあります。

試験当日,学校保健安全法で出席の停止が定められている感染症に罹患し治癒していない者は,他の受験生や試験監督者等への感染のおそれがありますので,受験をご遠慮願います。ただし,病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めたときは,この限りではありません。
なお,上記により受験をご遠慮いただいた場合でも,原則として追試験などの措置,入学検定料の返還は行いません。
インフルエンザも学校保健安全法で出席の停止という取り扱いですから、「受験をご遠慮願います」。でも、「入学検定料の返還は行いません」。
随分と強気なビジネスですね。

が・・・。
ただし,新型コロナウイルス感染症に罹患,もしくは新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者に該当するとされたために,一般選抜を受験できない方を対象として,追試験を実施します。
詳細については,通常の試験日までに必ず以下のウェブサイトを確認してください。
インフルエンザで38度の熱が出たら受験できないが、コロナで37度2分だと追試が受けられる!?

他の大学はどうでしょうか。国際基督教大学の2022年度一般選抜要項を読むと・・・。
試験当日、学校保健安全法で出席の停止が定められている感染症(インフルエンザ、麻疹、風疹、新型コロナウイルス感染症等)に罹患し治癒していない者は、他の受験生や監督者等への感染のおそれがありますので、受験を控えてください。ただし、病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認められたときは、この限りではありません。なお、上記理由により受験することができなかった場合であっても、検定料の返還は行いません。
慶應義塾大学と同じですね。ではコロナだとどうなのか?
新型コロナウイルスに罹患し治癒していない者、試験当日の検温で 37. 5 度以上の熱がある者、発熱・咳等の症状がある者、または、試験日直前に保健所等から新型コロナウイルスの濃厚接触者に該当された者は受験を取り止め、新型コロナウイルス感染症等対策に伴う追試験を受験してください。
コロナ(と疑われる者)は追試が受けられます。これも慶應義塾大学とほぼ一緒。

でもコロナってそんなに恐ろしい病なのでしょうか?
東京都の「都内の最新感染動向」(https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/)によると・・・。

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東京都民はおよそ1400万人。重症者は18人。

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2022年1月27日にコロナで死んだ人は0人。誰もいません。

見れば見るほど、「かかる人は多いが、死ぬ人はまずいない」病です。
(今「かかる人は多い」と書きましたが、例年流行する季節性インフルエンザは全国で推計およそ1000万人が罹患しています。インフルエンザに比べるとずっと少ないです。)

こういう統計的事実を見ると、「なぜコロナだけ特別なのか?」という疑問しか湧いてきません。

どうして大学入試という一生に一度の場で、コロナだけもう一度受験機会が与えられるのか? 受験機会はそもそも平等であるべきではないのか? と思いますが、原因はきっとこれでしょう・・・。

文部科学省はアホだ

文部科学省が作成した「令和4年度大学入学者選抜実施要項」にはこう書かれています。
新型コロナウイルス感染症等に罹患した入学志願者の受験機会を確保するため,各大学は次のいずれか一つの方策を必ず講ずることとする。文部科学省は,各大学の講じた措置を同省のホームページにおいて周知する。
(ア) 追試験の設定
(イ) 追加の受験料を徴収せずに,別日程への受験の振替

あのー、「令和4年度大学入学者選抜実施要項」の9ページ目には「入学者選抜は,中立かつ公平・公正に実施することを旨とし」と書かれているのに、コロナだけ追試があってインフルエンザやそれ以外の病気、交通事故、親族の不幸や自宅の火災には追試がないのって公平とは言えないんですけど・・・。

これは文部科学省が管轄の大学入試に限った話ではなく、そもそもインフルエンザや風邪であれば入院に値しないような症状であっても入院させられたり隔離させられたりするという特別扱い自体おかしな話です。
私の祖母は間質性肺炎という国が指定する難病に認定されましたが、それでも入院ではなく自宅療養つまり「家で寝ている」だけでした。なぜコロナだけ37度台の熱でも入院なのでしょうか。それほど恐るべき病なのでしょうか。もし「恐ろしい病だ」というのであれば東京都の「2022年1月27日にコロナで死んだ人は0人」という事実と完全に矛盾します。

つまるところ、政府・厚生労働省がいつまでも「コロナは恐ろしい」という、2022年時点の統計的事実に立脚しない苦しい嘘を継続し、その嘘がマスメディアの報道によって強化され、嘘がさらに大きな嘘を招くという悪循環になっており、そのあおりで入試要項がおかしなことになり、ひいては次世代を担う学生たちが本来受けられるべき教育を受けることができなくなっているというのが実際のところでしょう。

「なぜこんなことを書いたのだ」と文部科学省を問いただしても、おそらく「厚生労働省の方針が」という返事しか返って来ないでしょう。厚生労働省は「政府が」、政府は「専門家が」、専門家は「国民の恐怖感が」、国民は「テレビが」、テレビ局は「政府が」のように堂々巡りになることは目に見えています。つまりは「〇〇が」と言った瞬間に免罪符を獲得してしまい、自分の責任はどこかへ飛んでいってしまうのです。

かつて政治学者・丸山眞男は日本を敗戦に導いた政府・日本軍を「無責任の体系」と呼びました。具体的な意思決定者が見つからず、「その時の空気」「下から上がってきた資料を拒否できない」などの曖昧な理由で戦争に突入していってしまったことを指しています。コロナもほぼ同じパターンでしょう。
日本がここまでアホな国だとは思わなかった。