イギリス夏の風物詩であるプロムス。ロンドンの中心部にあるロイヤル・アルバート・ホールで数週間にわたり行われる音楽祭で、そもそもこれだけの期間にわたってクラシック音楽の催しが続けられるということ自体、イギリス人の暮らしの中に音楽が溶け込んでいることを伺わせます。
最終夜はLast Night of the Promsと呼ばれ、いっそうくつろいだ雰囲気となります。
ウィキペディアによると、
イギリス国内ではその模様はBBC2チャンネルで前半、BBC1チャンネルで後半部分が中継されるのが通例となっている。
伝統的に最終夜はより軽く、くつろいだ傾向の構成で、初めにポピュラーなクラシックの曲目、続いて第2部の最後に一連の愛国的な曲である「ルール・ブリタニア」、ヒューバート・パリーの「ジェルサレム」(ウィリアム・ブレイクの詞による)、エドワード・エルガーの行進曲「威風堂々」第1番、国歌「女王陛下万歳」が演奏される。(この4曲は必ず演奏される。)近年は「人生ひとりではない」も頻繁に演奏されている。
引用にはジェルサレムとありますが(Jerusalemだから当然だが)、日本人には「エルサレム」の表記のほうが馴染み深いでしょう。
歌詞は18世紀のイギリスの詩人、ウィリアム・ブレイクの詩Miltonから採用されています。
Bring me my Bow of burning gold;
Bring me my Arrows of desire:
Bring me my Spear: O clouds unfold!
Bring me my Chariot of fire!
燃え立つ黄金の弓を我が手に!
希望の矢を!
Bring me my Arrows of desire:
Bring me my Spear: O clouds unfold!
Bring me my Chariot of fire!
燃え立つ黄金の弓を我が手に!
希望の矢を!
槍を!おお、雲が晴れてゆく!
炎の車よ来たれ!
I will not cease from Mental Fight,
Nor shall my Sword sleep in my hand:
Till we have built Jerusalem,
In Englands green and pleasant Land!
心の戦いをけして止めまい
剣は手の中に眠ることもない
イングランドの緑萌える爽やかな大地に
我々がエルサレムを再び建てる、その日までは!
炎の車よ来たれ!
I will not cease from Mental Fight,
Nor shall my Sword sleep in my hand:
Till we have built Jerusalem,
In Englands green and pleasant Land!
心の戦いをけして止めまい
剣は手の中に眠ることもない
イングランドの緑萌える爽やかな大地に
我々がエルサレムを再び建てる、その日までは!
Last Night of the Promsを指揮したこともあるロジャー・ノリントンがプロムスの定番曲をレコーディングしており、廃盤ではあるものの中古でよければアマゾンで数百円で購入できます。
もちろんこの中に「エルサレム」も収録されています。
女性ボーカルで聴く「エルサレム」
Last Night of the Promsでは「エルサレム」は合唱で歌われますが、単独女性ボーカルによるものもあり、こちらも注目すべきでしょう。
ウェールズ出身のメゾ・ソプラノ、キャサリン・ジェンキンスが「セレブレーション」というアルバムを発表し、このCDには英国国歌のほかに「ルール・ブリタニア」、「エルサレム」といったプロムス定番曲も収められています。聴いてみれば、「英国」という国へのリスペクトや、この国の一員であることのプライドがひしひしと伝わってきます。
彼女のボーカルはすべての瞬間において包み込まれるような厚みと暖かみがあり音程は正確。
・・・と、文章で書くと分かりづらいですが、疲れているときにソファに身を沈めて耳を傾けて見てください。私の言いたいことをきっと分かっていただけるはずです。
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