私が昔ブダペストのユースホステルに宿泊したときのこと。
メールチェックをしようと思ってフロントのPCを使おうとすると、見たことないブラウザがインストールされていました。Firefoxとの出会いでした。

IEしか使ったことのない私にしてみれば「なんじゃこれ、超クールじゃん!」と思い、日本に戻ってから自分のPCにも早速導入。これがFirefoxとの関わりの始まりでした。

それから15年。

Firefoxに言いたい。




遅い。


遅すぎる。




Firefox96.0.1がアホみたいに遅い

多くのPCユーザーはブラウザとしてIEもEdgeもメインで使っている人はきっと少数派でしょう。
理由は簡単で「使いづらい」からです。

とくにChromeの軽さに慣れてしまうと、もうIEやEdgeがいかに使いづらいか・・・。
官公庁や銀行のシステムに接続するためにはIEが必須だという人もいるかもしれませんが、IEを使っていると私達の意志とは無関係に「Edgeに乗り換えましょう!」のようなポップアップが出てきて煩わしいことこの上ない。

あのー、私だって好きでIE使ってるわけじゃないんですけど・・・。

で、私はFirefoxをずっと使っていたのですが、理由は簡単でブックマークやログイン情報などが蓄積されているので、「他のブラウザに乗り換えるのも面倒だな」と思っていた、ただそれだけです。別にFirefoxを応援しているとか、愛着があるというわけではなく、ただの道具でしかありません。

しかしバージョン96.0.1がリリースされてからというもの、突如として動作が遅くなったのです・・・。

firefox


頼みもしないうちに勝手に最新バージョンに更新されてしまい、されたらされたでやたらとウェブページを開くのが遅いのです。Twitterを開くだけで2分はかかったでしょうか。Chromeなら2秒なんですけどね。

理由はどうやらこれらしいです。
 SNS(交流サイト)「Twitter」上で2022年1月13日午後4時50分ごろから「Firefoxでインターネットにつながらない」とする報告が相次いでいる。Firefoxは米Mozilla Foundation(モジラ財団)が開発するWebブラウザーだ。

 Firefoxのタスクを終了させたりパソコンを再起動したりしてもWebサイトを表示できないケースが多いもようだ。Firefoxのバージョンが最新の「96.0」でも、それ以前のバージョンでも不具合が発生している。その一方で通常通り表示可能なユーザーもいるほか、[設定]-[プライバシーとセキュリティ]-[Firefoxのデータ収集と利用について]のチェックボックスを全て外すことで不具合を回避できたとするツイートもある。

(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/12005/より)
ウェブページを開くための道具がブラウザ。そのブラウザでウェブページが開けない。致命的です。

拡張テーマなどを使うことで自由にカスタマイズできるのがFirefoxの持ち味でした。
しかし更新、更新を繰り返すたびに使えないテーマも増えてきて、これなら逆に「昔のほうがよかった」状態に陥ってしまいます。

もちろん開発者は改善のために更新しているはずですが、かえってユーザーエクスペリエンスを損なう結果につながっているわけで、ユーザーが減っていくのもうなずける話です。

私みたいに「遅い、遅すぎる!」とストレスを感じた時は、「しまった、こんなブラウザを選んだのが間違いだった」と失敗を認めてさっさと方向転換するのが吉。

株の売買でも「見切り千両」という言葉があります。
買った株の価値が下落したらどうしますか? たいていの人は、「そのうちなんとかなるだろう」と株価が戻ることを期待してそのまま持ち続けます。でも一度下落傾向に陥った株価はなお下がりもので、結局は捨て値同然で売却する羽目に陥り、「少しくらいの損なら、さっさと売っておくのだった」と後悔することになります。だから「見切り千両」。ちょっとした損を許容することで大損を避けることができるのですから、千両くらいの経済的価値があると言えるでしょう。これって株の売買だけじゃなくて「進むべきか、退くべきか」の判断を迫られたときに応用が効く言葉です。


Firefox、いままでありがとう・・・。