大江戸線、うるさい。これに尽きます。

私は陰キャです。友だちいないのを公言して「友だちいない研究所」なんていうブログを初めてしまったくらいですから、とにかく根暗です。家に一人でいる時は「はー、誰とも喋りたくないなぁ~」と呟くほど。

そんな私もたまには外出しなければならないときがあります。しかしもともと人嫌いなので直線を心がける早歩き、目を伏せて人と視線を交わさない、ノイズキャンセリングホン必須です。これで新宿駅のような場所でも「他者」の存在を極力0に近づけることができています。

詳しくは
に書きました・・・。

電車に乗っている時は本を読んでいることが多いです。2021年はナチス関係の書籍が多かったですね。
アウシュヴィッツ強制収容所長のルドルフ・ヘスが書いた手記とか、元ナチス関係者が戦後アメリカのCIAやNASAに続々とリクルートされていた話とか、迫害を受けたユダヤ人の回顧録とか、普通のドイツ人がユダヤ人を殺害するときに味わった葛藤とか、ヒトラー演説の特徴とか、ファシズムの発生過程とその危険性を分からせるために集団心理の危うさを大学の授業でわざと学生たちとともに実演してみた大学教授の話とか、もちろん『アンネの日記』とか、そのアンネ・フランク一家を匿っていた支援者の話とか、その人に会いに行った作家・小川洋子さんの記録とか・・・。

というわけで2021年の私はナチスに相当詳しくなりました。暗いですね!!

ところがそんな私がもう乗りたくないと思った地下鉄がありました。大江戸線です。

陰キャの私はもう乗りたくない大江戸線

まずホーム階がものすごく深い所にあります。移動の時間=極力少なくしたいと考えている自分にとって移動時間が長くなるのはそれだけで辟易します。

やっとホーム階についた、おっ、電車がちょうどいいタイミングで来たな、乗るか・・・。















狭いやんけ!!




知っている人は知っていると思いますが、大江戸線の車両は他の地下鉄と比べると明らかに狭いのです。幅で35cm、高さで1m。これくらいの違いがあります。

そうなると他の乗客と必然的に接近することになります。感染症予防以前の問題として人間嫌いの私には耐え難いのでした。
そして私の身長は男で155cm。この小ささを偏差値で表現すると19。1000人で競争したら999番か1000番、つまり限りなくビリにランクインします。
そういう私が大江戸線に乗ると、たいていデブかトロルのように大柄な人間が私のそばにやってきて「お、スペースあるぞ」とばかりに体をねじ込ませてくるのです。やめてくれ!!

人間嫌いの私はまずこれだけでイライラしてきます。
さらには揺れること、揺れること! 大江戸線は急カーブが多い路線なので、「この先は線路のカーブが多く、ゆれることがありますので・・・」というアナウンスが頻繁に聞かれます。こうなるとろくに本も読めません!

極めつけはノイズキャンセリングホンを無効化するほどの騒音だ!!

コロナ対策で電車やバス車内の窓開けが広がる中、大江戸線の乗客から「走行音がうるさい」と苦情が相次いでいる。本紙が音の大きさを測定すると、10カ所以上でパチンコ店内を超える値を示した。「ローラーコースター」と称されるほどカーブや起伏が多い大江戸線。開業時から指摘されていた騒音の大きさが、コロナ禍でクローズアップされている。(加藤健太)

 8月中旬の日中、騒音計を手に座席に座った。換気のため窓が15センチほど開いている。「ゴォー」「キィー」という走行音が響き、車内アナウンスは聞き取れない。停車時に70デシベルだった数値は、パチンコ店内の目安とされる90デシベルどころか、100デシベルを何度も超えた。

(東京新聞2020年8月27日記事「大江戸線がうるさい? 実際に測ってみました」より)
嘘だろ? と思うかもしれませんが、ノイズキャンセリングホンをしていても騒音ばかりで、せっかくのモーツァルトやバッハをかき消してくれます。

もうこうなると何もできなくなり、ばかりか新宿~築地市場まで20分ほど乗っただけで相当疲弊してしまいました。

帰り道。私は大江戸線はこりごりだ。そうだ、タクシーで東京駅前のアーティゾン美術館に移動して展覧会を見て、東京駅から中央線で帰ろう。
そう思って朝日新聞本社前に停車していたタクシーの運転手に「アーティゾン美術館」と告げると・・・。











「??」



衝撃のリアクション!! 東京駅前のランドマークを把握していない!!




「ブリヂストン本社ですよ!」




「??」


なんてこった!! 有名企業なのに伝わらない!!


「カーナビがあるじゃありませんか」


「??」


二度いや三度びっくり! 運転手がカーナビを使えない!!


仕方ないので「こう走ってください」と説明して、美術館の近くで適当に降車しました。

(注:アーティゾン美術館の前身、ブリヂストン美術館だったときはブリヂストン本社ビルのなかにありました。今は本社は近隣の東京スクエアガーデンに入っています。なのでこのときの私の指示は間違いです。)

ともあれ私は疲れた体を引きずって展覧会の絵を鑑賞しましたが、築地市場から新橋まで歩いてそのままJRで直帰すればよかったかも・・・。

いずれにせよ大江戸線は二度と乗るまい、陰キャの天敵だ。固く決意しました。