このブログは「友だちいない研究所」といいます。運営している私自身友だちがいません。
もともと友だちを必要としない性格であり、ピアニスト・内田光子さんの「理想の休日とは、誰とも会わないこと」という言葉に強く共感します。だから周りに誰もいない=友だちいないという状態がとてもリラックスできます。
世の中には「ソリタリー」と呼ばれる性格の人がいるらしく、一人ぼっちが苦ではなく、むしろ逆に一人ぼっちのほうがよいと考える傾向があります。友だちづきあいこそノイズであり、いろいろなものを自分の頭の中で発酵させるうえでそういうものが逆に邪魔に感じられるのです。まさに私がこれ。
そういう立場の私は、職場の人と友だちにならないほうがいいと考えます。
職場の人と友だちにならないほうがいい
理由は以下のとおりです。
1)いつ利害関係が崩れるかわからない
例えばあなたが製造業の会社で働いていて、同じ部署で仲のいい同僚がいたとします。で、友だち同士になって、お互い「今付き合っている人が云々」「結婚しようと思っていたが、破局し云々」「飲みすぎでおねしょした」のようなプライベートなことを深く情報交換したとします。
学校までの人間関係なら、お互い年を重ねてもそういうことを話しあったということそれ自体を懐かしく思い、友情が続くのでしょうけれど・・・、会社では「利害関係」というものがあります。
製造業なら、例えば営業部門と製造部門が対立しているというのはありがちなお話で、仲が良かったはずの同僚が対立部門に異動し、自分が担当している業務と真っ向からぶつかり合う立場になることもあります。やがてメールなどのちょっとした行きがかりで相互の感情がボタンの掛け違いのように噛み合わなくなり、段々と関係性が崩れてきて、「なんであのときおねしょしたなんて言ってしまったんだ」と後悔するということは十分あります。
2)相手に迷惑をかけたり、かけられたりする
人間生きているだけで知らぬうちに誰かの怒りを買っているものです。
レジに並んでいるだけで、後ろの人に「トロくせえ、さっさとどけ」なんて思われているなんてまあザラですね。イオンモールの駐車場に車を停めたら、「俺が停めようしてたところに滑り込みやがって」って知らない人に思われているでしょう。(少なくとも、私もあなたも、そういう感情を見ず知らずの人にごく当たり前のように抱いているはずです。)
業務でもミスしたり、他人のミスに巻き込まれたり・・・。会社の業務というのは結局「お金」が絡んでくるので、友人だと思っていた同僚がこれに関わると友情すら脅かします。
1や2のようなことはサラリーマンなら「あるある」なので、一度会社で友情とも言えるような人間関係を作ると、それがなにかのはずみで壊れてしまうと業務にも差し障りが出てきてしまうもの。
しかし「Aさんが嫌いだから、この仕事をやりたくない」とは言えないのが業務です。
そういうリスクを考えると、「会社は友人を見つけるところではない」と割り切っているほうがメンタル的にも楽でしょう。もちろん、イケメンや可愛い女性を”そういう目"で見るのもやめたほうがいいです。自分の知らないところで噂になりますから。気づかれてないと思ってるのはあなただけです。
職場の人間関係をドライにすればもう余計な飲み会に出ることもなくなり、余った時間でジョギングや筋トレができたり、お金が貯まったり、家族との時間を増やせたり、メリットだらけです。
私は職場の人間関係をどう処理しているのか
私の場合を書きとめておきます。
じつは私は今の職場が3社目です。そして、前の2社と比べて明らかに人間関係がよそよそしく、人と人の間の心理的距離が明らかに遠いです。この職場で求められているのは外形的な労働力の提供にすぎず、「あなただからこの仕事を任せられる」のような、その人の心に触れるような言動は職場カルチャー的に全くと言ってよいほどありません。
それが良いことなのか悪いことなのか・・・、いずれにせよ私はもう割り切って次のように人間関係を処理するようにしました。
・同僚は年上年下にかかわらず、敬語
相手をリスペクトしているように見せかけて、単にあなたに心を開いていません、というシグナルです。
・同僚と一緒に昼食を食べていません。食べたくありません。
コロナ対策でそうしているのではなく、単に同僚と話をするよりもタブレット端末でドキュメンタリー映像を見たり、本を読んだりしている方が時間の使い方として有意義だからです。もう2年ぐらい同僚とは一切昼食を食べていません。
・もちろん飲み会には出ません
時間の無駄です。ある程度年をとってくると、時間はお金よりも遥かに貴重になります。
・雑談しません
心を開いていないからです。
・会社の発展を願いません
これは、蛇足ですね。
サラリーマンは社長の商品を売って社長の貯金を手伝うのが役目。
そこに自分の肉体と精神をコミットするなんて・・・、搾取されていることに気づいているのでしょうか。
20代で「この仕事を頑張るのだ! 認められたいんだ!」と思っているのならまだわかります。真面目ですね。若いですね。
でも30歳ごろになって結婚して子供ができて・・・、という年代になってもまだそう思っているのなら、「少しは疑えよ!」と私は言いたいです。
モーツァルトが自分の命を削って『レクイエム』を書こうとしたのは立派なことです。新しい日本を目指して立ち上がった坂本龍馬の生き方は美しいと思います。
でもそれは「自分の事業」を彼らが回していたからであって、サラリーマンであるあなたが社長の商品を売ることにそこまでコミットしても自分の手元に何も残りません。会社の発展を願うヒマがあるならまずあなたの幸せを追求したほうが、と思います・・・。なんなら会社が潰れても別のところで働けばそれでいい話ですからね・・・。
以上、最後にちょっと脱線しましたが私なりの「職場の人と友だちにならないほうがいい」論でした。
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