ヴァイオリンは非常に難しい楽器なので練習にのめり込めばのめり込むほど、日々が音楽で埋め尽くされて他のことが何一つできなくなりがちです。

千住真理子さんは中学・高校のころは横浜市から港区にある慶應義塾の女子中等部・高等部に通い(通学およそ一時間半)、さらに平日は7時間、休日はその倍ほど練習、そして母親の車で放課後に小平市に住んでいた江藤俊哉先生のところまでレッスンに通っていた(港区から小平は首都高を使っても1時間はかかります)という過密スケジュール。もう寝るか学校か練習かですね。

たとえプロを目指しているわけではなくても土日が練習だらけで、「なんじゃーこの休日はァ!?」と理不尽な思いにかられる人もいることでしょう。

そうなると案外重要なスポーツや体力づくりが後回しになるのは目に見えていますよね。

私の場合はべつに音楽に活かそうと思っているわけではないのですが数年前からジョギングをしており、1週間に4回ほど、1回7kmほど走っています。走らない日は体幹トレーニングと筋トレをしています。

この体幹トレーニングはヴァイオリンを弾く人にとってもけっこう大切なんじゃないかと思います。

体幹トレーニングのメリット

体幹トレーニングのメリットとは、
体幹の筋肉を強化すると、姿勢を楽に保ち、安定して運動できるようになります。正しいフォームで動くことができれば、さまざまなスポーツでパフォーマンスが向上するでしょう。また、安定した動作は日常生活での転倒や怪我の予防にも効果的です。

また体幹トレーニングに取り組むと、体全体が引き締まるため、理想的な体形を維持しやすくなります。トレーニングによって筋肉量が増えると、基礎代謝も高まる傾向です。

(https://joyfit.jp/akajoy/health_knowledge/post18/#a1_1より)

バレエダンサーの動き、いや立っている姿勢すら美しいのは背筋をピンと伸ばしてデコルテが綺麗に見える姿勢でいることが多いからですが、これも体幹がしっかりとしているから。

私は、ヴァイオリニストも体幹トレーニングをすべきだとうっすらと悟りはじめました。
なぜなら、ヴァイオリンという楽器は体のちょっとした動作すら音に反映されてしまうからです。この楽器を弾く人ならみんな嫌というほど思い知らされますよね、とくに本番で。

練習のときは意識していなくても、舞台に立ってみると緊張でなんとなく足が震えたり、そのせいで体や腕がわずかに動いてしまったり、そのせいで予想しないような汚い音が出てしまい、内心しまった! いえ後悔先に立たず。後の祭りとはこのことです。そして私はこの黒歴史を何度と繰り返しているのです・・・。

体幹トレーニングで本番の演奏がちょっとは変わったかも?

私は2021年夏から、体幹トレーニングと筋トレを始めました。

体幹トレーニングといってもプランクという単純極まりないもの。でもどの体幹トレーニングについて紹介したウェブサイトでもプランクのことが書かれていて、どうやら「基本のき」のようなのです。
案ずるより生むがやすし。私はこの動画を見ながら体幹トレーニングを行っています。



同じ姿勢をキープするだけで体幹が鍛えられるという、こんなうまい話はあるのだろうか・・・。
そう思うこと3ヶ月経過。そして2021年秋に本番を迎えたのですが、前回の本番と打って変わって、足や体の余計な震えが少なくなっていました。

本番慣れしたのか、あるいは体幹トレーニングのおかげなのか? 体幹トレーニングをやっていなかったらもっと震えていたのかどうかなんて反証不可能ではありますが、それ以前の問題として体幹がしっかりしている方がよほどいいに決まっています。

というわけで私は体幹トレーニングと筋トレを継続するでしょう。
バレエダンサーみたいに服を着ているときよりも裸のほうが美しい肉体が手に入ればベストですが、最低でも腹筋が割れるところまで続けてみたいと思います。