2021年夏からNHKで放送開始となった人気シリーズ「ラブライブ!」の第4作『ラブライブ! スーパースター!!』では、第9話でグループ名が決定します。

その名も「Liella!」。

作中ではフランス語で結ぶという意味の言葉から作ってみたと明かされています。
チクレカスにならなくてよかったと思った人も多いでしょう。

フランス語をかつて学んでいた私は、改めて辞書を調べてみて意味を深堀りしてみることにしました。

グループ名「Liella!」に使われているフランス語を深堀りしてみた

私が使っている辞書は旺文社の『プチ・ロワイヤル仏和辞典第4版』です。
これによると・・・。

lier (英 to bind, to tie)
他動詞 ①・・・を縛る、束ねる、つなぎ合わせる(avec ... で)
例文は、 lier ses cheveux avec un ruban(髪をリボンで結ぶ)などが挙げられます。

②(人、事柄を)結びつける、関係づける
例文は、Leur goût commun pour la musique les a liés.(音楽についての共通した好みが彼らを結びつけた)

③(法律、契約などが)・・・を拘束する、縛る
例文は、Ce contrat me lie.(この契約で私は縛られている)

lierが名詞になるとliaisonになります。読みはリエゾン。連絡、関連、愛人関係といった意味があります。

Liella! のメンバーは結ヶ丘女子高等学校を通じて巡り会い、アイドル活動を通じて結びつきを強めているだけに、フランス語動詞「lier」を用いるあたりにセンスが感じられます。

もう一つの「Liella!」の語源であるbrillanteとは

一部サイトではスペイン語に由来を持つという解説がなされている言葉「brillante」。
これはイタリア語ではないかと私は考えています。現に、私の手元にある白水社『プリーモ伊和辞典』にはこのように書かれています。

brillante(brillareの現分)(形)
①光った、輝いた:occhi brillanti 輝く瞳
②華やかな、魅力ある:成功した: una carriera 華々しいキャリア
③才気あふれる、卓抜な、快活な: un' idea ~ 卓抜なアイディア

確かにスペイン語にも同じ綴りで同じ意味を持つ単語があります。
しかし、少なくともクラシックにおいては音楽用語はAndante(アンダンテ)、Adagio(アダージョ)、Maestoso(荘厳な)のようにイタリア語が用いられるのが一般的であり、例えばベートーヴェンの『交響曲第9番 ニ短調』の第1楽章では Allegro ma non troppo, un poco maestoso(快速に、しかし過度にならないように、またやや荘厳に)という指示が楽譜に書かれているように、演奏にあたって念頭に置くべき楽想が速度指示とともに指定されています。(ベートーヴェンに限らず、モーツァルトもメンデルスゾーンもブラームスもその他の作曲家も大抵イタリア語で指示を書き込んでいます。)

このような音楽の歴史や通常用いられる作法を含めて考えると、brillanteというのはスペイン語ではなくイタリア語に由来すると見るべきではないかと思われます。

さて『ラブライブ! スーパースター!!』は今後どのように展開していくのでしょうか、私もじっくりと見守っていきたいと思います。