ピューロランドが開園したのは平成2年のこと。1990年ですね。令和2年つまり2020年には開園30年を迎えました。

開園当初はともかく、数年前に館長が交代するまではサンリオのお荷物とも揶揄されることもあり低迷を続けていましたが小巻亜矢さんが2014年にサンリオエンターテイメントの顧問に就任してからは改革が進み、2018年には過去最高の来場者を記録し、平日の来場者も2014年から4倍以上になるなど急成長を遂げました。

私も株主優待を利用してつい最近ピューロランドに行ってきました!


といってもこのブログのタイトルから察せられるように1人ぼっちだったんですけど・・・。でも楽しめました。

ピューロランドの素晴らしさは年を重ねると分かるはず

小巻亜矢さんは著作『逆境に克つ!』で、開園30年を迎えたピューロランドがすべて新品ピカピカではないことを認めつつも、それは味のある古さにも通じており、あえて古いままにしていると明かしていました。

古さには汚くくすんだ古さと、味わい深い古さがあります。味わい深い古さは、変えてしまうと取り返しがつきません。なつかしさ、というすてきな価値は、時が経たないと出てこない宝です。
このような感慨こそ、じつは自分自身が年齢を重ねないと湧いてこない感情であったりします。

どんなものでもいずれ、しかもこちらが思っているよりも早く、予想もしないようなタイミングで無くなってしまいます。そのことを身にしみて分かるようになると、「いつでもそこで自分を待っていてくれる」老舗のありがたみが理解できるようになります。

開園から30年ということは、1990年当時高校生くらいでデートに使っていたという人たちが子供を連れて改めて訪問してみたということがごく当たり前のように起こっていることが想像されます。
そこで「親」という立場になった彼らは、壁の色、柔らかい装飾、レストランで飲み、食べ、笑っている人たち・・・、といった昔の光景とほとんど何も変わっていないという事実を目の当たりにして深い感慨を覚えたことでしょう。

このような経験を経て初めて、「なつかしさ」は「新しさ」に遥かに勝る価値があることを知り、「なつかしさ」を次の世代へつないでいくことの意味を噛みしめることでしょう。

逆に言うと、ピューロランドが大切にしている価値というのは若者にはじつは分からないのかもしれません。何年も経って改めて訪れたとき、園内で遊ぶ子供たちの姿に昔の自分を重ね合わせ、すべてを押し流してしまう時間というものの圧倒的な重みを感じ取ったとき、「安易に変えていかない」ことにこそ良さがあると真に理解するはずです。

こうして幾世代もの人びとの思いが積み重ねられた時、その場所は地図上の住所情報ではなくなり、「守り伝えられていく場所」となってゆきます。これはパリやロンドンでは当たり前のように起こっているはずの出来事であり、そういう時の堆積が尊ばれている国をこそ成熟国と呼ぶのでしょう。残念ながら東京にはそういう場所はほとんどないようですが・・・。

30年という時間の重みに耐えたピューロランドは、良い意味で「変わらない」姿勢のもとでこれからさらに多くのお客さんを迎え入れることで「守り伝えられていく場所」に移り変わってゆく道筋をたどり始めたのかもしれません。
そういう視点でピューロランドを見守り続けていくのも、サンリオファンとしての一つの務めなのではないでしょうか。