リンク先の記事によると、

百貨店と東京都は「高級品」を巡る解釈でせめぎ合いを続けている。緊急事態宣言が延長された12日以降、百貨店各社は営業エリアを拡大した。休業要請の対象外である「生活必需品」の範囲を広げることで、衣料品やラグジュアリーブランドを含めた売り場の大部分の営業を再開していた。  

しかし東京都は、ラグジュアリーブランドを生活必需品に入れた百貨店の対応を問題視した。都が日本百貨店協会に対して12日に提出した要望書では「豪奢品(ごうしゃひん=並外れてぜいたくな品)」の販売をやり玉にあげ、14日には小池百合子知事が会見で「高級衣料品は生活必需品に当たらない」と釘をさした。さらに都の担当者は百貨店やラグジュアリーブランドを直接訪ねて休業を求める行動に出た。
ご存知のとおり、ヴィトンとかグッチのお店が感染症の拡大の温床になっているといった証拠はありません。

科学的根拠がないまま、映画館やプラネタリウム、美術館が休業に追い込まれています。
そして今度は百貨店、場合によっては単独で営業をしている路面店にも影響が広がる恐れがあります。

・・・と、ここまで書いてちょっと手が止まりました。
私はヴァイオリンを普段弾いておりますが、金額的に言うならば、ヴァイオリンもピアノも高級品にあたります。音大受験する人ならヴァイオリンは200万円くらいのものは持っているでしょうし、有名ソリストの場合は億単位の価値をもつものです。(当然、個人所有が難しいので企業や財団から貸与された楽器を使うことがほとんど。)
まさか新宿や銀座のあの楽器店も休業要請の対象に? あの都知事ならやりかねん・・・。

どうして東京都はこんなみみっちい権力の行使をするのか理解に苦しみますが、とっさに私はニーメラーの言葉が頭に思い浮かびました。

ニーメラーとは、ドイツのルター派牧師であり反ナチ運動組織告白教会の指導者。彼は戦後まもなくこのような言葉を残しています。

ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は共産主義者ではなかったから

社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった 私は社会民主主義者ではなかったから

彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は労働組合員ではなかったから

そして、彼らが私を攻撃したとき 私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった
毎日、こうして社会のあり方が少しずつ変わっているわけですが、どうもおかしいなと思ってもそれが将来どういう結果になるかはわからないので、周りから批判されたり、人間関係を壊すことを恐れてなんとなく同調しているうちに、一人ひとりの国民が政府や知事の言うことに賛成しているわけでもないのに気がついたら社会がガラッと変わっていたということがあります。

戦前のドイツも、日本もそうでした。

そして令和の日本も、またこのように特定の業種がやり玉に挙げられ、本来ならその必要がなかったであろう苦しみを味わっています。

高級ブランドなんて自分には関係ないやと思って黙っていると、つぎはあなたの会社が休業させられるかもしれません・・・。


追記:2021年6月20日時点のわたしの見解は次の通りです。





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