ブログというのはもともとウェブ日記のようなものが昔あって、その延長線で始めた人も多いはず。

2002年ごろからブログがじわじわと普及し、ウィキペディアによると2004年後半には利用者が2000万人を超えたということが書かれています。

その後、アフィリエイトやウェブ広告を自分の記事に導入することでマネタイズが可能になりました。

2010年ごろから専業のブロガーつまりブログ記事をポストすることで生活が成り立つ人がちらほらと出てきました。有名なイケダハヤトさんなんかはまさにその典型ですね。

簡単に言うと、「新宿 焼き鳥 おすすめ」「横山光輝 三国志 有名キャラ」「朝食 ヨーグルト レシピ」などのキーワードで検索したときになるべく上位表示させ、アクセスを集めることで広告収益や物販収益を上げたり、さらには自分が運営する有料コミュニティや自社(?)製品を販売することで収入を得るというビジネスモデル。

2016年冬には状況が一変します。狙ったキーワードで上位表示させるテクニックをSEOと言いますが、このSEOを駆使して医療系キーワードでGoogle検索結果の上位を軒並み独占していたwelqという医療情報サイトが「嘘だらけ」の記事で、閉鎖に追い込まれてしまいます。

Googleの「癖」を逆手に取ってアクセスを集めることばかりに集中し、肝心のコンテンツがゴミだったわけですからそれも当然ですよね。

これ以後Googleは専門性、権威性、信頼性などを重視した検索結果を表示するようにアルゴリズムに改良が加えられました。要するに権威主義ですね。

するとどうでしょう。
Googleでの検索結果は有名企業や官公庁などのHP、商品名+レビューといったキーワードでの検索ならそのメーカーの公式サイトかせいぜいアマゾン、楽天、カカクコムが検索結果に現れるようになりました。一昔前のように個人のサイトでその人なりの感想を見つけることが難しくなってきたのです。

この検索結果をGoogleは良しとしているらしく、2016年以後2020年までアルゴリズムアップデートのときはその傾向を継続させています。

そして個人のブログには専門性、権威性、信頼性などまったくありませんから(零細企業には銀行がお金を貸してくれないのと似たようなものですね)、Googleの検索結果に頼った運営は難易度が激化。イケダハヤトさんのブログも例外ではなく2018年にブログはオワコンと発言し、プロのブロガーだったはずがそれ以降はYouTube配信でのマネタイズに軸足を移すようになりました。

たしかに2019年ごろからマネタイズを目的としたアフィリエイトサイトがアクセス激減、閉鎖といった話をちらほらと耳にするようになりました・・・。

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2021年はブログが本来の姿に回帰する方向へ?

そもそも専門性がない一個人のブログが何万人に影響力を及ぼすということ自体が不自然なことであり、そのようなブログが収益を生むということもまたおかしなことと言えます。

Googleはインターネットの姿を一個人はあくまでも一個人であるというリアル社会の状況を反映させたものにしようとしているのかもしれません。

そうなると、ブログはどうなるでしょうか。
この記事を作成している2020年冬の時点でブログで収入を得るということはものすごく効率が悪いということが誰の目にも明らかになった今、2021年にはブログのもともとの姿である、個人の日常を書き綴り、それを友人たちに読んでもらうという使われ方に回帰していくのかもしれません。

もちろんSNSという競合もありますし、ブログは文章を書かなければならないという、ほとんどの日本人にとっては苦痛な作業を伴います。
とすればブログはユーザーの減少、一部の文章好きな人たちだけが残って細々となにかを書き続ける場となっていくのでしょうか。なんだか陰キャな雰囲気ですね。



あれっ。
ということは、誰もいなくなったブログ界というのは私みたいな人物には適温の社会なのかも・・・。
このブログ自体「友だちいない研究所」という根暗なタイトルだし・・・。