『四季』といえばヴィヴァルディですね。
誰もが知っている名曲で、とくに「春」冒頭のメロディは病院だろうが空港だろうがデパートだろうが学校だろうが耳にタコ状態。
おなじタイトルのバレエ音楽『四季』はほとんど知られていませんがなかなか人の感動を誘う名曲と言って言いでしょう。
知られざる傑作、グラズノフの『四季』
バレエの父と言われるマリウス・プティパ。
彼はチャイコフスキーのバレエ作品にも大きく関わっていますが、グラズノフはこのプティパに認められていくつかの作品を作曲しています。
そのなかの一つが『四季』。
1幕4場から成るこの作品はとくにストーリーはなく、四季それぞれの自然観を擬人化したものです。
序奏のあとに冬、春、夏、そして秋。その後四季それぞれの主題を回想しつつ幕。
全曲はおよそ36分。
とくに「秋」の「小さなアダージョ」は秋らしい情緒に満ちた素晴らしいメロディ。
バレエというとどうしてもチャイコフスキーの作品だったり、あとは『ジゼル』『海賊』『ドン・キホーテ』などが演目に採り上げられがちですが、少なくとも音楽を聴く限りではグラズノフの『四季』も見過ごすわけにはいかないもの。
どこかのバレエ団でやってくれませんかね。
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