人間は環境に勝てません。

どんなに力を尽くしても、環境が悪いとろくなパフォーマンスが出ません。

物事がうまくいかないのはあなたが無能だからではなく、実はそもそも環境それ自体が「何をやっても無理ゲー前提」になっているからです。

そういうことを私はここ2,3ヶ月のうちに身にしみてわかりました。

私の身に起こったこと

私は3年間ほど人事・給与系の仕事をしていました。
そのときはある程度業務に慣れてくると毎月の残業も5時間以内に抑えることができてきて、ミスも少なくなかなか理想的な環境で働くことができていました。

そのあと、4年ほど人事異動で大学入試関連の仕事をすることに。
大学へ進学したいと思っている人にどういう対策をしたらいいのかといったようなレクチャーなどをするのが主な業務です。

・・・と思っていたら2020年秋からまた人事異動で人事・給与系の仕事に戻りました。
要するに「昔やってた業務を、もう一回やってくれ」というわけですね。

それなら昔取った杵柄とかいうもので、ラクラクこなせるだろう・・・。



いやあ、甘かったですね。

ミスを連発してますね・・・。


agony


昔の仕事に戻ったら、いつの間にか労働環境が悪化していた!

私が異動になって人事・給与系の業務を離れたあとで、勤務先の環境は激変していました。
もともと1つの事業所しかなかったのに、新たにもう1つ事業所を新規開設したのです。
ようするに本店と支店ですね。

ところがこの支店が独立して業務をするかというとそうではなく。
支店の人事・給与系の業務を全部本店がやらないといけなくなっていました。

支店には人事・給与に明るい人が誰もいないのと、これは真偽不明ですが支店の開設を届け出る時に「総務系業務を行う場所」として自治体(?)に申請していないのでこの手の業務をやってはいけないらしいのです。

私が人事・給与を抜けたあとは、業務を後輩が引き継いで担当していました。
ところが「ミスをしまくっている」「ミスをしない月はない」。彼はそう言っていましたね。

「なんじゃそりゃ? 俺が1年間つきっきりで教えたのは何だったんだ!?」
そう思っていました。

でもそうじゃなかったんですね・・・。

私が抜けたあとで支店が開設。単純に支店の従業員の面倒を見なきゃいけないという業務が増えたのに担当者は後輩ひとり。



そりゃミスりますわ。


・・・で、自分がその後輩のあとでもう一度人事・給与に復帰。




案の定ミスってます。


人間は環境に勝てない!

私が異動になってからの変化といえば、支店が開設されただけではありませんでした。
給与計算をする時に、一部の職種の従業員の業務負荷に応じて加算手当を支給するルールがありました。その手当は半年に1度見直しをするというもの。

ところが後輩が業務を担当するようになってからは「年間の負荷ポイントはこれこれ。そのポイントを換算するために業務の種類をカウントして積算する。それを年間の基準となるポイントと比較。それを12分割して毎月の金額を求める」とかいう複雑な方式に変化してしまいました。

文章にしてみても飲み込みづらいのですが、これを従業員一人ひとり計算していくとなると大変な労力です。
一応エクセルで計算していくのですが、「この業務はカウントしてはいけない」「これは一見無関係な業務に見えるので常識的にはカウントすべきではないが、じつは特例措置としてカウントしてよい」のような謎ルールが存在し、そのたびに確認の必要が出てきて仕事がストップします。この糞ルール作った奴、アホかと。

簡単にまとめてしまうと「給与の支給総額は変わらないのに、その金額を計算するための手順がものすごく複雑化している」わけです。
体感的には毎月の業務量は3割増といったところでしょうか(しかし業務が増えたからといって、私が昇給するわけではない)。

当然ながら業務量が3割増えると、その分ミスをする確率も3割増。


そりゃミスるに決まっとるわ!!


わかりましたね。
自分ひとりで回せる業務量には限界があります。
なにか工夫を凝らして改善したところでもマクロな環境の悪化にはやはりかないません。
こういうのを焼け石に水と言うのでしょうか。

こうやって労働環境が毎年悪化し、うちの職場では若手スタッフが採用しては辞め、採用しては辞めということが常態化するようになってしまいました。
たぶん彼らは「こんなとこにいてもロクな未来はあるまい」と見切りを付けたんでしょうね。
ああ、若い人がうらやましい・・・。

この記事を書いているのは2020年冬で戦後最悪の不景気の波がやってきました。確実に転職しようとしたらこういうエージェントとかにガッツリ指導してもらうしかないのかな・・・?

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