このブログは「友だちいない研究所」といいます。

題名から察するように私には友だちがいません。
むしろ友だちがいなくてラッキー、自分の時間が人付き合いのせいで減らなくていいじゃん!! というスタンスです。
というわけで1年を通じて人と食事をするのは3回くらい、休みの日は誰とも会いません。

「理想の休日は、誰とも会わないこと」。
これは国際的に活躍するピアニスト、内田光子さん(2015年に高松宮殿下記念世界文化賞受賞)はこんなを言ったことがあるとか。私は大いに共感します。

そう。

私は陰キャです。

世の中には私のような陰キャがたくさんいるはず。

たぶんこのブログを読んでくださっているあなたもきっと陰キャだと思います。

さて、陰キャといえば異性にもてないわけですから、子孫を残すことができません。

だからあっという間に自然淘汰されてしまってもおかしくないですね。
でも実際にはベートーヴェンといいニーチェといい、時には明らかに陰キャなのに偉業を成し遂げる人物が輩出されます。

どうして陰キャは21世紀まで生き残ることができたのか・・・?

inkya


陰キャが自然淘汰されなかった理由

脳科学評論家・澤口俊之さんは次のように語ります。

生物学をやっている人間にとっては常識なんですけど、「ソリタリー」を持つ人は必ず居るんです、人類史で。「ソリタリー」の方は友達なんか作りたくないはずなんです。無意識に友達を遠ざけているんです。「ソリタリー」というのは人類進化上、非常に重要な役割になっていたってことが最近の研究で分かっています。色んなところで一人でやるので、独自の考えを持ちやすいのと、同調しないし、新しいものを見つけたり、必要なんですよ。ですから「ソリタリー」の方が居ないと人類は進化しなかった、という進化論もあります。友達なんか要りません。

(https://suzuri.jp/ashibehair_m/48915/tote-bag/m/naturalより)

ソリタリーというのは短く言うと友だちがいなくてもOKなメンタリティの人を言います。

政治家でいえば小泉純一郎さんがこの手のタイプに当てはまるのではないでしょうか。
「新しいもの」をクリエイトしたり、旧弊を打破したりするには、周りの声に耳を傾けているとどんどん難しくなるでしょうし、ジョブズだってお客さんの意見を聞きながらiPhoneを作ったわけではないでしょう。

メンタリストDaiGoさんもブログのなかでこのように述べています。

知性が高い人に限っては友達が多いほど幸せになるという法則が当てはまらず、なぜか友達が多ければ多いほど人生の満足度が低くなるということが起きています。

(中略)

普通の人とは違った追求型の目標を持つ人は知性が高い人が多いものです。
このような人たちはより大きな人生の目的を達成することを目標に持っているので、ただ友達と遊んだりコミュニケーションを取っているというだけではそこから幸せを感じられなくなるわけです。
それどころか、人間関係も面倒に感じてしまいます。友達が多すぎると人間関係を維持することに自分が人生の目的を達成するための大切な時間やリソースを阻害される可能性があります。ですから、自分の目標を追求しても人間関係が壊れないような良い友達、もしくは本当に厳選された頻繁に会わなくてもいいような友達以外は基本的には邪魔になってしまうということです。

(https://daigoblog.jp/intelligence-friends/より)

たしかに陰キャと呼ばれる人は、私が知る限りやたらと文学とか哲学に傾倒していたりと、何かしら突出した能力を持っている場合がしばしばあります。
それでお金が稼げるかどうかは別として、良くも悪くも異彩を放つタイプの人です。

そういう人は結局「その時は」人から求められていなくても「長期的には」どこかで認められることが考えられ、淘汰されなかったと考えられるでしょう。

友だちは多いほうがいい。
そう断じる人は、たしかに自分が住んでいる世界では「有能」として通用するでしょう。
しかしこの手の人は陰キャなりソリタリーなりの可能性を拒絶する傾向があります。
彼らは自分に似た世界の住人は理解できても、それ以外の世界で悩んだり苦しんだりしている人の気持ちはわからない。

「友だちは多いほうがいい」。
「陰キャはダサい」。
そういう言葉の背後には、自分とは違うパーソナリティを突き放す気持ちがにじみ出ています。
たしかに世の中には暗い人、一人ぼっちの人がいます。だがそういう人の内面を彼らは考えようとしない(と断言してもよいはず)。

いわゆる陽キャの明るさとは、こういう独善性を自分の内面に招き入れる危うさをはらんでいるとすら思えるのです・・・。

そういう陽キャに対抗するものとして、陰キャは自然淘汰されてはならないのです・・・。


↓この本ほど孤独のメリットを解き明かした本はないです!! 宮沢賢治とかの作品を引きながら、一人でいることがいかに人間の内面にとって大切なのか、わかりやすく説明してくれています。