取りかかり始めてからいったいどれくらいの時間が経過したのか?

私は未だにモーツァルトの『ヴァイオリン協奏曲第3番』に取り組んでいます。

一応第1楽章、第2楽章はクリアし(あくまでも一応)、第3楽章へ進みました。
この第3楽章というのは譜面的には難しくない・・・はずなのでしたが見ているだけでは分からない、弾いてみて始めて分かるトラップが満載なのでした。

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先生からの今回の指摘事項は、「弓がバタつきがち」。
この譜例の練習記号Bのあたりを弾くためには、D~E弦をいろいろ移弦することになります。

ところが「移弦しなくては」という点に意識が向くあまり、右手が移弦に必死になり、結果的に右手がバタつきがちになるのでした。

するとどうなるか? というと、弓が必要以上にグリングリンと動いてしまい、非常に効率が悪いのでした。
私の場合は、D弦を擦るときに「なにもそこまで上げなくても」というほど右腕が持ち上がってしまい、そのせいで弓の移動に時間がかかっています。

「モタついてはいかん」、そう思って腕のスピードを上げると「無駄な必死感」が出てしまい、力みすぎていらないアクセントが付いてしまい、客観的に見ると「この人は一体何と戦っているのだろうか」となってしまい、モーツァルトがもつ気品とか愉悦感からかけ離れた音楽になってしまうのでした。

このように見かけ上は簡単なフレーズでも実際にやってみると落とし穴だらけのモーツァルト。

コンクールやオーデションではきまってモーツァルトが課題曲になるのも、自分が弾いてみて心の底から納得できます。
モーツァルトらしい音楽づくりをするためには、基礎力が高いレベルで充実していないとできません。

しかも恐ろしいのは、5曲あるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲は、いずれも作曲当時19歳だった彼自身がヴァイオリンを実際に演奏していたという事実です。
たしかに父レオポルトもヴァイオリン奏者であり名教師ではありましたが、息子アマデウスはそこをさらに上回る天才だったということは、ヴァイオリン協奏曲を聴いただけでもわかります。

それに引きかえ、自分ときたら・・・。