早いもので2019年もあと一週間ほどとなりました。

今年は元号が平成から令和に変わり、私たちを取り巻く環境や時代の空気感もまた少しずつ変化していることを感じつつあります。
私自身は一年間ひたすらヴァイオリンの練習をし、ジョギングを続け、ブログを更新し、春から秋は『なつぞら』をまじまじと見るという日々でした。

昨年は
という記事を作成しましたが、今年も渡辺麻友さんにとっては充実の一年だったと思います。

私なりに2019年を振り返り、また備忘の意味も込めて個人的な感想を書きとめておきたいと思います。

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BS朝日『4K大型時代劇スペシャル紀州藩主・徳川吉宗』

私の家にはアンテナがなく衛星放送を受信できませんでした・・・。
公開された予告編の一部やインタビュー記事を読み、私は
という記事で
彼女は自分のエゴではなく演じるべきキャラクターを演出家の意図に沿って丁寧に表現しようとするタイプの表現者ではないでしょうか? 
脚本を自分なりに読み解き、自分ではなく登場人物という他者の個性を活かそうとするタイプではないでしょうか?
と書きました。
時代劇は当時の風習などを踏まえるものですから、演技面での約束事が多いということは容易に想像できます。
そうした制約を乗り越えてヒロインを演じた(しかも時代劇というどちらかと言えば年配の方が見るであろう番組を通じて、渡辺麻友さんの元々のファン層とは違う層にリーチした)わけですから、大きな一歩だったと言えるのではないでしょうか。

2019年4月、ヤクルトのCM公開



このCMは、ヤクルトレディは女性にとって働きやすいということをPRするもの。そのCMに渡辺麻友さんが抜擢されたのは、彼女が「この職場なら安心して働ける」という雰囲気を醸すキャラクターとしてふさわしいとヤクルトが判断したからだと思われます。

そういう信頼の積み重ねがアイドル時代からあったからこその起用であり、人は要領よく立ち回れば成功できるわけではない、地道な積み重ねこそが成功への王道だということを暗に示しているように感じられました。

『なつぞら』にて三村茜役として出演

このブログでも何度か『なつぞら』については触れました。
では
彼女の人となりを、三村茜という個性を通じて彼女のことをあまり知らないであろう人たちにも広く伝えたという点は「開拓」と言っても良いかと思います。
という感想を書いています。さらに、

山口智子さんを始めとしてベテラン俳優・女優との共演を果たしていますが、長丁場におよぶ制作期間のなかで学ぶものも多かったことでしょう。
次の作品でこの経験が何らかの形で活かされてくることを期待しています。
そして何年後か、何十年後か・・・、いずれ渡辺麻友さんも後に続く後輩たちへ「何か」を手渡すことになるはずです・・・。
とも書きました。
思えばTV番組制作の技術なり、演技の方法なりというのは自分たちの先をゆく人たちから受け継いだものであり、「表現者」と呼ばれる人は、放送作家であれ俳優であれ、次に続く世代へそれらを継承する責任があります。

今年はパリのノートルダム大聖堂や沖縄の首里城など、火災により貴重な文化財が焼失するという事件が発生しました。失われるのは一瞬のことでした。「継承」こそが現代人の責任だと痛感しました。

渡辺麻友さんもベテラン俳優・女優に混じって撮影を続ける日々だったはずですが、多くのものを吸収したでしょうし、彼女がベテランと目されるようになったときにぜひ次の世代へアイドル~女優になるまでの歩みから多くのものを伝えてほしいと思いました。

FC休止

ファンクラブ「ダブミー」の休止には愕然となりましたが、最後のイベントに参加して休止に至るまでの事情を聞いた私は、彼女のパーソナリティや「見せたい姿」「見せるべきではないと考えている姿」などの考え方を尊重したいと思いました。

私事ながら、このころから私はポムポムプリンをSNSなどで広めるポムバサダーになりました。

UTAGE! にて「渡良瀬橋」、「紅」を歌う

とくに「紅」は普段の渡辺麻友さんの個性とは全然ベクトルが違うだけに、大変な反響を呼びました。
私も
にて感想を書きとめました。

激しい表現ながらもところどころで彼女らしい優しげな表情がふとのぞくところに、三村茜の姿が重なるような気もしました。
音楽は歌い手・演奏家のメッセージを聴くものであり、そのメッセージから垣間見える人間性をも味わうものだと考えていますが、「紅」に(ご本人もそれを意図したかどうかは別として)秘められていたのはやはり彼女の優しげな姿ではなかったでしょうか。

2020年に向けて

この放送以後、渡辺麻友さんの姿をTVで見ることはぱったりと途絶えてしまいました。
朝ドラに出演したほどの女優が突如芸能界から姿を消すということは考えにくいです。
となるとやはり映画なりドラマなりで長丁場の撮影に臨んでいるのでは・・・。

表現者は自分の姿をツールとしてお客さんへ何かしらのメッセージを届けるもの。
ファンもその姿を見て背中を押され、表現者へ声援を送る。表現者はその声を聞いてなお一層努力するというサイクルが成立しているのが理想だと思います。

渡辺麻友さんについてブログ記事を書く時はなにやら熱弁になってしまう私ですが、2020年がさらなる飛躍の年となるよう、しっかり応援していきたいと思います。
この記事をお読みくださっているのはきっと渡辺麻友さんのファンの方だと思いますが、どうか良いお年をお迎えくださいますようお祈りいたします。